桂枝加芍薬湯って毒出しなの?
最近、ちまたでは「毒出し」とか「デトックス」ということばが流行っています。
本屋で、そのようなタイトルの本を見かけると、やはり気になって中を開いてしまいます。
たいがいは、なぜ、これが毒出し?と、不思議に思うようなものが多々あり、たいていの場合はずい分と広義の意味で使われているなあと思うのです。
入浴は、毒出し効果抜群、なんて記事を読むと、それを信じて実行して具合が悪くなるなんて人もいるのでは、と心配したり。
汗腺から汗が外に出て、一緒に老廃物が出て行くので、単純に考えるとよさそうに思えますが、体の中に内熱を持っている人や、燥(乾燥した状態)の人には、かえってさらに体内の水分が不足することになるので、汗をだらだらかくことはよくありません。
冬は乾燥の季節、エアコンの暖風を浴びて(オフィスで)乾燥しすぎ、唇がかさかさにって切れそうな状態になっている私は、よもぎ蒸しもしばらく実験休止です。
先週、気になったのは、毒出しホットジュースです。
桂枝加芍薬湯からヒントを得たというもので、シナモン、ジンジャー、オリゴ糖に熱湯を加えたものを飲むというのですが、本屋で立ち読みしていて、???状態に。
この材料だったら、シナモンジンジャーティーにしたほうが、おいしそうだけどなあ。
桂枝加芍薬湯は、小建中湯から飴糖を除いたもので、組成は、芍薬、桂枝、炙甘草、生姜、大棗、です。
腹痛やお腹が膨満しているときに飲みます。
芍薬が痛みを止める効果があるので、シナモン、ジャンジャー、オリゴ糖の組み合わせなら、腹痛のない人にも使える無難な組み合わせといえるのかもしれません。
オリゴ糖は、甘草に入っている成分だから使っているらしいのですが、シナモン、ジンジャーでは、毒出しというには間接的な働きかけ。
桂皮(シナモン)、生姜(ジンジャー)は両方とも辛温解表薬で、体を温め汗をかかせることによって表層の邪を追い出そうとする薬。
解毒するのなら、清熱解毒薬とかがあるんですけどねえ。