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風寒の風邪、風熱の風邪

『喉や節々が痛くて熱があるけど食欲はある』ときに、どんなものを食べたらよいか、というお問い合わせをいただきました。

薬膳を勉強していないときなら、一般的に常識だと思われる「ネギや生姜を入れた味噌汁」に、私も走るかもしれません。
でも、風邪(かぜ)といっても、風寒の場合と、風熱の場合があるんですよね。
その違いは、悪寒があるかどうかなんですが、寒邪にやられると、ぞくぞく寒けがして悪寒がする、
して、その際は体を暖めなければならないのですが、
風熱の場合は、逆に体を冷やさなければならないのです。

食物の味としては、辛味を持つもので、体の表面にいる邪気を汗で発散させます。
辛味を持つ食物というのは、食べて辛いものだけではありません。
うど、カブ、こんにゃく、シソ、セリ、大根、なども辛味を持っています。
中国三千年の経験医学上、先人たちの調べた結果が食味表というリストになっています。

葛根(かっこん)は辛涼解表薬とされており、まさしく風熱の風邪(かぜ)に使われます。
ですから、体を温めたい場合は生姜や黒砂糖などを入れなければなりません。

理論を勉強していても机上の論理、実際、質問されて、ハッとした私でした。

コメント

今薬膳の文章を書いていて、
あのときの授業のことを思い出します。春の薬膳、やっぱり
風邪は開泄(湊理が開く)だから
衛気が弱くなって、邪気が入り込みやすい。
肝の酸味は収斂するけど、開泄するから収斂して良いのかなと
機能韓先生の授業に出て思った。
どう思います?

でも収斂って体表の収斂をしないで肝の気だけを収斂するのであれば、意味ないし。

???
開泄するから、それを止めるために収斂するのでは?
私はアレルギー体質で衛表不固の状態に常にあります。
しょっちゅう毛穴が開きっぱなしの状態なので、風邪にやられやすい。
無理やり毛穴をこじ開けて侵入しなくとも、さあいらっしゃい状態なので、特に風を嫌います(悪風)。
防衛力低しの身としては、冷房はきつく、特に冷風をもろに受ける電車は嫌いです。
弱冷の車両でも、どこが弱冷なの?、と、いつも文句言ってます。

(参考)
http://www.tcn.ne.jp/~projectk/report/takai/gomishi.htm
http://www.rakuda.co.jp/chuigaku/c_shoku.html

あ、そういう意味です。言葉足らずで済みません。

開泄するから収斂して汗を止めるというなら良いと思うんです。

でも酸味の薬効は肝には入りやすいから、肝に酸味が入ると気の疏泄が阻害されるから、酸味は少なめに
滋陰でなく補血をと言っていたのが妙に引っかかってます。
いろいろな説が有るが、、、。


古典をいかに解釈するかで、鍼灸師たちも喧々諤々といった感がありますが、薬膳の世界も処々あり、どのように考えれば納得できるのか難しいところですね。
ときどき、その理論って合ってるの?と、思えるようなときもあって。
ここからは、私の意見。
酸味自体は収斂作用があって、汗が出るのを抑えたり気血を必要以上に漏らさず、そのおかげで肝の血を蓄えるという仕事が滞りなくできると思います。
肝はある程度の血を貯蔵していないと、スムーズに気を巡らすことができず、よって疏泄も順調に行われなくなったりします。
ですから、肝には滋陰ではなく補血といわれたのではないでしょうか。
酸味は取り過ぎると肝気のバランスが崩れるので、気の疏泄は阻害されます。
が、酸味自体は肝の疏泄を促すと思います。

ありがとうございます。
私が中薬学の専門家に聞いてみたところ、収斂の意味は、呼吸するときの肺を収縮させるときの意味だと言っていた。
いろいろな意見があり、難しい。
詳しくは今度ブログに載せますね。toukikouさんは鍼灸師さん?

そうなんです。
でも、ペーパードライバーです。
ここのところ、ブログも医療系にどうもシフトしてますねえ。
中医学の三大療法って何か知ってます?
それは、
1.中医中薬
2.鍼灸
3.推拿・気功
です。
どれも、興味深いですね。

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