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ハンガリーウォーター(精油から)

精油から作るハンガリーウォーターにトライしました。
たまたま友だちとハンガリーウォーターの話をしていたせいもあるけれど、ずーっと作り続けているボディローションの匂いが、どうも他人には不評だったからです。

それは、
お酢1/4、グリセリン3/4に適当にラベンダー、ゼラニウム、ティートゥリーの精油を入れて作っていたもの。
これをスポーツクラブで使うと、「酸っぱい匂いがする」とか、「焼きそばの匂い」(屋台の焼きそばを想像してるのか)なんて、子供に言われちゃったり、かなり変な匂いと思われているようで、ちょっと気分を変えてみたくなったというのもあります。
お酢(富士酢を使ってるんですよ)が入っているので殺菌効果はあるし、グリセリンたっぷりで油っぽいという人もいるけれど、そのおかげで保湿効果抜群のローションだったし、自分ではそれほど匂いは気にならなかったのですが。

レシピを参考にさせていただいたのは、フォレストキャンディのもの。
無水エタノール10ml、ローズウォーター90ml、精油はローズマリー12滴、レモン4滴、ローズ2滴、ネロリ2滴、ペパーミント1滴、です。
柑橘系の精油は日光に当たるとしみになることがあるというので、夜専門のローションです。

ハンガリー王妃の若返りローションとして有名な水ですが、その効き目は?
精油とハーブの効き目は若干異なる(元の植物の成分に含まれてはいても、抽出された精油にはなくなっている成分もあるかららしい)ようですが、以下の表はハーブとして。

材料 アロマテラピーとしては 中医学的には
ローズマリー
Rosmarinus officinalis
迷迭香
肝臓機能促進、強心、駆風、血圧上昇、健胃、刺激、収斂、消化促進、消毒、神経強壮、胆汁排出促進、胆汁分泌促進、鎮痙、鎮痛、通経、頭部機能促進、発汗、副腎皮質刺激、癒傷、癒創、利尿 止痛、鎮定収斂、興刺激中枢神経的作用
レモン
Citrus limon
殺菌、緩下、解熱、神経系強壮、強心、利尿、抗リウマチ、抗痛風、鎮静、抗硬化症、抗壊血病、浄化、造血促進、胃・肝臓・膵臓からの分泌促進、止血、駆風、駆虫、抗毒、止痒 生津、止渇、去暑、安胎、降脂、消炎
ローズ
Rosa centifolia,Rosa damascena,Rosa gallica
緩下、肝臓機能促進、強壮(心臓・胃・肝臓・子宮)、健胃、抗炎症、抗抑鬱、催淫、止血、収斂、浄血、消毒、胆汁分泌促進、鎮痙、鎮静、通経、脾臓機能促進 西洋のバラとして、ケンティフォリア、ダマスク、ガリカが挙げられていますが、中国のバラとしては玫瑰花(ハマナス)、月季花(コウシンバラ)になるのでしょうか。
ネロリ
Citrus vulgaris
強心、強壮、抗抑鬱、催淫、消化促進、消毒、鎮痙、鎮静、デオドラント オレンジの木には、スイートオレンジ(aurantium、ダイダイ)とビターオレンジ(vulgaris、ニガダイダイ)があり、オレンジの木は中国が原産とありますが、ニガダイダイって何?
ペパーミント
Mentha piperita
肝臓機能促進、強心、去痰、駆虫、駆風、血管収縮、解熱、健胃、抗炎症、収斂、消毒、神経強壮、胆汁排出、鎮痙、鎮痛、通経、頭部機能促進、発汗 疏散風熱、清頭目、利咽喉、透疹止痒、疏肝解鬱、闢穢

参考:「アロマテラピー」ロバート・ティスランド、「植物・芳香療法」ジャン・バルネ、「中薬学」神戸中医薬研究会、「茶飲養生事典」三采文化

バラの精油は2滴でもローズウォーターのおかげで、肌につけるとバラの香り。
ローズマリーが結構入っているのにねえ。
高価なネロリまで入って、とっても贅沢な気分になります。
グリセリンを加えた方が保湿力は増すと思うので、ローションをしばらく使ってみて不足なようなら加えてみようと思います。

[追記]
その後メディカルアロマを習う機会があり、精油は水には溶けない物質が含まれていると知りましたので、エッセンシャルオイルを水に混ぜることはしなくなりました。(ただの水だけでなく、水分が含まれているものに対しても。たとえば無水エタノールは、無水とはいわれていても何パーセントか水分を含みます。)
精油を希釈するときはオイルに溶かすべきで、エタノールやグリセリンに精油を入れ水を加えると、水を加えたとたんに白濁します。
白濁するということは溶けていないということなのです。
ですから、簡単に精油でハンガリーウォーターを作るのはお勧めしませんし、特に柑橘系の精油は光毒性があるだけでなく、肌に対して苛性がありますので、人によってはそれで刺激を受ける方もいらっしゃいます。

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