« 食の世界遺産 | メイン | 黄色の菊花茶 »

グラニー・スミス

りんご

写真の一番手前が、グラニー・スミス。
時計と反対廻りに、富士、陸奥、ジョナゴールド、津軽です。大地の『りんご七会』という企画で、
7回違う品種が続けてくるというものを注文したおかけで、いろいろな種類を味見することができました。
一番初めは、「紅玉」、次は「秋映え」でしたが、それらはとうに食べてしまいましたので、
この写真の中にはありません。私は酸味があるタイプが好きなので、秋映えは結構好みでした。
シャリシャリしていて、紅玉のように何となくスカスカした食感でないところも気に入りました。

最後を飾ったグラニー・スミスは、オーストラリア産で世界中で広く栽培されているそうです。
写真の色が悪いのですが、さえざえとした緑色をした青りんごで、栽培農家の原さんに言わせると、

この品種は個性的で、他の品種と間違えることはまずなく(色、味、酸味、歯触り)、日本で栽培されている紅くて甘いりんごとはまるで違います。
日本にはかなり昔に入ってきた品種と思われますが、市場での評判以前に生産者の「青くて酸っぱいりんごは売れない。」という思いがあったのか、大きな市場のりんご担当者が知らなかったりする。

そうです。
甘いだけのりんごが苦手な私は、りんごも酸っぱさがないとおいしくないと考えています。
それも、野菜をたくさんとれないときや、体の中の水分補給のためとしての位置づけもあります。
りんごや果物の大部分は、津液(体の中の必要な水分)を生み出すものが多いので、
乾燥した季節にはぴったりだからです。とくに、りんごは保存がきくというところが、とっても便利。

このグラニー・スミスが入っていた箱には、「りんご七会」通信が添えられており、
日本のりんごは、「甘くおいしく大きく」と、ある意味スイーツと同じように考えられているけれど、肉食中心の欧米ではお弁当に小さいりんごが入っていて、ビタミン・ミネラル類の補給としての位置づけがあると書かれていました。
(例として、チャーリー・ブランウンのお弁当にはりんごがいつも入っていたとありました。)

甘い富士を毎日朝食として食べ続けたことがあるのですが、甘いだけだと何日か立つとだんだん食べるのが楽しくなくなり、嫌になってくる。甘いものって、お菓子の感覚。
毎日食べるものは、酸味もあって適度にいろいろ味が重なっていないと飽きが来ます。
富士って、たまにお菓子を食べたくなるときには甘くておいしいと思います。

酸っぱいりんごを好む地域は、食文化の違いもあるのだと知りました。

コメントを投稿