楊貴美酒
レシピは「漢方実用大事典」学研
当帰15g、芍薬8g、牡丹皮7g、茯苓8g、龍眼肉15g、香附子7g、紅花10g、山梔子5g、薄荷5g、柴胡5g、菊花5g、大棗10g、ホワイトリカー1リットル、氷砂糖適宜
生理不順、血色不良、貧血、美容、保健強壮に良い、と本には記載されていました。
このお酒を作るのには、お金がかかります。
12種類もの生薬を必要とし、このお酒を仕込むとき、家にはなかった芍薬、牡丹皮、香附子、山梔子、薄荷、柴胡を買わなければなりませんでした。
私は冷え性なので、これらの凉性の生薬はあまり必要としないからです。
薬酒は、単方のほうがストレートに入れた薬の味が伝わるし、一般的に飲みやすいと思います。
複方は、何種類もの薬を入れた分、味は複雑で、どちらかといえば薬臭く飲みにくいものです。
この楊貴美酒もそのくちで、お酒の縁の色が黄色いのは、紅花から黄色が出ているのです。
何とも形容しがたい味で、後口は薄荷が入っているので喉がスースーします。
しかし、何年も前に初めて味見をしたときからすれば、生薬慣れしたというか、違和感がなくなってきました。
実は、以前にも楊貴美酒を作ったことがあるのです。そのときは、全部の生薬を手に入れなければならなかったので、(それも少量ずつ)、さらに大変でした。
血を増し、血色をよくして肌を美しく、効果は顕著
なんていうキャッチフレーズを書かれると、ついその気になってしまいますね。
しかし、薄荷のスースーが味的にはどうも気になり、つい、楊貴妃は喉を傷めやすかったのかしら、なんて想像してしまいます。
中薬 | 性味 | 四気 | 帰経 | 効能 |
---|---|---|---|---|
当帰 | 甘、辛 | 温 | 心、肝、脾 | 補血、活血、止痛、潤腸 |
芍薬 | 苦、酸 | 微寒 | 肝、脾 | 養血斂陰、柔肝止痛、平抑肝陽 |
牡丹皮 | 苦、辛 | 微寒 | 心、肝、腎 | 清熱涼血、活血散瘀 |
茯苓 | 甘、淡 | 平 | 心、脾、腎 | 利水滲湿、健脾安神 |
龍眼肉 | 甘 | 温 | 心、脾 | 補心脾、益気血 |
香附子 | 辛、微苦、微甘 | 平 | 肝、三焦 | 疏肝理気、調経止痛 |
紅花 | 辛 | 温 | 心、肝 | 活血祛瘀、通経 |
山梔子 | 苦 | 寒 | 心、肺、胃、三焦 | 瀉火除煩、清熱利湿、凉血解毒 |
薄荷 | 辛 | 凉 | 肝、肺 | 疏散風熱、清利頭目、利咽、透疹 |
柴胡 | 苦、微辛 | 微寒 | 心包、肝、三焦、胆 | 和解退熱、疏肝解鬱、昇挙陽気 |
菊花 | 辛、甘、苦 | 微寒 | 肝、肺 | 疏風清熱、解毒、明目 |
大棗 | 甘 | 温 | 脾、胃 | 補中益気、養血安神、緩和薬物 |