薬草園でのキバナオウギ
薬草園でチャングムはキバナオウギを育てようとします。
それに対し、そこで働いていたパジがキバナオウギを説明します。
「キバナオウギというのは上・中・下焦、また体の外と内すべてに良いから...
どんな漢方薬にも使われる薬剤なんですよ。昔、苦参をキバナオウギと間違えて煎じ薬に入れてたんです。
でも先代王朝時代、明国を訪れた使者が、苦参はキバナオウギとは違うというもんで...」
黄耆(おうぎ)も苦参(くじん)もマメ科なので、似ていて間違えるんですね。
しかし、黄耆が高麗人参に匹敵するくらい気を補うものとして有名なのに対して、苦参は別名クララ、湿熱による黄疸や下痢に使われるものです。
便秘の人や冷え性の人が飲んだら、さらに具合が悪くなっただろうと想像しちゃいます。
上・中・下焦というのは、肺や心臓(上焦)、脾胃(中焦)、肝、腎(下焦)と、五臓のすべてによいという意味ですが、選択的に働く帰経は脾経と肺経ということになっています。
外にも内にもよいというのは、体表のむやみな汗を止め、利水効果もあることをいっているのかな。
黄耆の煎じた汁は、まずくはありません。
味噌汁などのスープ系にだしをとるときに一緒に入れると、味に深みが出ておいしくなります。
なつめ茶なども単味だとあまりおいしくないと思えても、黄耆を加えるとおいしくなっちゃうので不思議です。