十大功労(ヒイラギナンテン)
私の住んでいる建物の玄関まわりには、マホニアが植えられています。
2〜3週間前の方が盛りでしたが、3月は毎年このマホニアの花がとても良い香りを放っています(写真はそのときのもの)。
秋になると紅葉するので、まだその名残のある株も多いのです。
マホニアは草丈があまり高くならないので、下草として植わっているようですが、このマホニア(ヒイラギナンテン)は十大功労という中薬なのです。
何だか聞き慣れない中薬の名前ですが、分類上は清退虚熱薬で、肺結核の微熱などの陰虚が亢じて熱が発生したときに使います。
帰経は、肺と腎。
腎は納気を主っていますので、腎虚のせいで肺気が上逆して咳が止まらないなんていうことが起るわけです。
だから、上の肺で起きている咳を鎮めるのに、下にある腎陰を補うことによって治すという手法があるのです。
それを煮えたぎっている釜の下にあるたきぎを引っこ抜くと、自ずと釜の中は鎮まる(釜底抽薪)というのですが、おもしろいですね。