シアバター石けん(シアバター72%)
私はもともと健康お宅なので、体に良いものが好き。
だから、石けんも、肌に良い石けんレシピを考えている前田京子さんの本を参考に作っています。
ですから、シアバターもオプションとして加えたり、オイルの総量に加えるときでも10%ぐらいかなと、思い込んでいました。
ところが、アフリカ工房さんでは、シアバターをたくさん消費することによってアフリカを支援しましょうということで、シアバター80%使用の石けんを販売していて、石けんのレシピを公開しています(この記事を書いている時点では80%のものでした)。
アフリカではシアバターは、生まれたての赤ちゃんを保護するために塗られているとのことですので、シアメインの石けんがあってもおかしくはない。
ネットでは、シア30%、40%、50%、中には100%で作ってみた方もいます。
いったいどんな石けんになるのか知りたい!
ということで、作ってみました。(お金のことより、好奇心が勝っちゃうんですよね)
バター類は常温で固まっているから、石けんにしたときも固いものができます。
パーム油の代わりに使うレシピもありますが、シアバターも油脂と考えると、
マルセイユ石鹸の比率でオリーブ油を別のオイルに置き換えるレシピを順次試し中なので、
シアバター(72%)、パーム(10%)、ココナッツ(18%)、鹸化率95%で作りました。
23回目の石けん作りから、私は鹸化率を95%にしています。
本には、85%ならしっとり、90%ならさっぱりと記載されていましたので、ずっと鹸化率90%で作り続けていました。
1か月の熟成期間が終わり、いざその石けんを使っているうち、最近ではできなかったにきび(吹き出物)が顔や背中にでき始め、これは余剰オイルのせいだと気づいたのです。
それに、夏には洗い上がった体にオイルの膜が張るのは何とも心地よくない。
家では、断固冷房をつけない主義なので、暑い時期は1日に何回もシャワーを浴びます。
とにかく、さっぱりと、したいのです。
手作り石けんはグリセリンを含むのでしっとりしますし(グリセリンは空気中の水分を呼ぶ)、鹸化率を上げたほうが余剰オイルが少ない分、オイルが酸化しにくいし、石けんになっている分が多いのでより固い石けんもできます。
余剰オイルを残すわけは、肌にいろいろつけなくても済むように、余分なものを肌につけすぎないように考えられているからですが、肌にオイルで壁を作ってしっとりさせるより、水分を補うほうが私の好みということもあります。
肌に余分な皮脂が出てギラギラするときは、その油分を取るのではなく水分を補うのだと、ある皮膚科医がおっしゃっていたのを、なるほどと思っているからですが。
シアバター72%の石けんは、グルグルかき回しているときからもったり重い。
これは、型から抜くのが大変そう、と思い、1日保温した後すぐ抜くことにしました。
ところが、アクリルモールドに張りついて抜けません。
仕方がないので、型の周囲に包丁を入れました。(鹸化をすすめる温度は重要なので、抜きやすくするために冷凍するなんて考えません)
だから、周囲はゲジゲジの状態。
おまけに、カットしようとしたらピアノ線がぶち切れました。
グズグズ溶け崩れる石けんばかりで、なるべく通気をよくしようと石けんに気をつかっていましたが、その心配はなさそうな石けんができました。
[使用感]
ハードオイル100%の石けんなのですから、ピアノ線がぶち切れるのは当たり前。
パーム油を泡立ちのよいひまし油にするべきでした。
というのは、普通に手で泡立てても、ほとんどうまくいきません。
顔を洗うと油の膜が張られたようなマットな感じになります。
それで、髪を洗うのはためらわれたのですが、試すと、意外なことに泡はモクモク立ちます。
これは、これは。。。結構、良いのかも。。。
リン酢をし、手触りを確かめると、あ、やはりだめ、きっとこのまま乾かすと髪の毛が固まったようになりそう。
それで、今まで髪の毛には感触の良かった竹炭の石けんで洗い直しました。
シアバターの石けんは、ボディに使っても、やはりペールを1枚まとったようで、通常より温かく感じました。
風通しの良い室内で寝ころがっていると冷え過ぎる傾向にありますが、この日は掛け物が必要なかったからです(もちろん、冷房なしよ)。
その後、水気を含んで浴室に置いているシアバター石けんは、溶け崩れなく硬いまんまですが、ちょっと泡立てるだけで、モクモクと細かい泡がたち、とても気持ちがいい。
それで顔を洗うと、未精製シアバター独特の匂いがします。
洗髪用には不向きでも、顔を洗うには贅沢な気分に浸れます。