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提壺(ポットの蓋を開ける)

薬膳の授業のときのこと。
腎臓病の薬膳だったのですが、水の代謝が悪くて、むくむときは、腎の他に関連する臓腑としては、

肺(宣発・粛降をする水の上源)、脾(運化がうまくいかないと水が滞る)、三焦(水の通り道)

がある、という話になりました。
そこで、肺が外邪にやられたとき(風寒)の薬膳材料として提示された材料が、利水のものがなく発汗解表するものばかりだったので、そのとき先生がされた説明は、『提壺(ていこ)』でした。

ポットから出るお茶の出が悪いときは、蓋を開けると下から勢い良くお茶が出てくる。

というのが、たとえだったんですが、わかりやすいですねえ。
むくんでいるときは、利水のほうに気を取られやすいですが、肺に原因があった場合は発汗することによってむくみがとれる。
風寒犯肺のときは、上焦に問題があるので、水はいまだ尿になってはおらず、症状としては「尿量少」なんですよね。
だから、利水して尿として出そうとするより、発汗させて水を出す方が理にかなっている。

私も、ルイボスティーをしょっちゅうヤカンで作っていますが、出が悪いなと思うとヤカンの蓋をちょいと開けます。
すごい勢いで出てくるルイボスティーを見るたびに、この提壺の話を思い出します。

コメント

どうも。久しぶりに書き込ませてもらいます(´ー`)
発汗によって利水を促すというのは面白い発想ですね。
提壺ですか。
コレは鍼でも応用出来そうで一考の価値有りです。

むくみの時って、宣発・粛降は絡むと思いつつも、肺はメインって感じがないけど、風邪(寒邪もあり?)の時は確かに肺だよね。
皮毛の開閉が阻害されて、汗腺が開かなくなるから、むくむって事かしら?
上半身の浮腫が強ければ、健脾・利水に発汗も加えた方が良いって事?

桃屋さん、何?何?。

鍼への応用なんて、全然考えてませんでした。
浮腫みの人に対して、利水の穴じゃなくて、解表する穴を選ぶってことですか?
それとも、腎・膀胱経じゃなくて、肺経を選穴するってことかな?
今度、先生に聞いてみよ。

kame-san
肺(風寒の場合)が原因でむくむときの薬膳材料として載っていたのが、生姜やネギといった辛温解表のものばかりで、まるっきり利水の材料は載ってなかったの。
教科書にしてるのが『中医食療方』なので、それに載ってるんじゃないのかな(私めのは紛失中)。
利水するというのは尿として出すということなので、まだ水が尿となっていないとき、肺に問題があるときは、解表するのが理にかなっているということらしいわ。
水が中焦(脾)にも行ってなかったら、健脾も必要ないということなんじゃないかな。
つまるところ、弁証できないと意味ないんだけど。

なるほどね。理論的には、理解しました・・・が。弁証となると、どうすりゃいいんだ?って感じになりそう。
教科書みてみよ〜っと。

そうなのよー。
弁証が一番大事。

って、いつも言ってるのはいいんだけど、『推拿治療学』の復習問題が出て、弁証ばっかり、90問ぐらい出てきたんで、愕然としているところ。
何タイプということだけではなく、治療に使う穴まで聞いて来るから、アレーッて脳味噌がどっかに行ってしまいました。


 ども。宜しかったらお返事させてくださいな(´ー`)
 自分が最初に考えたのは排尿困難の「りゅうへい」に対しての配穴で応用出来ないかなあって事でした。体の水をさばくという事で、尿と汗は大切ですからね。ですから、どちらかを使うのでなくて両方使って行くってのが、実証なんかの標治では重要かなって思って、面白い示唆だなあって感心して読ませていただきました。
 変な宣伝みたいですけど、自分でも色々考えてみた事を日記にも書いてみましたので、よろしかったら。
 それにしても、中医学って奥が深くて飽きる事が無いのは楽しいですねえ。90問の弁証ですか!凄い! 自分ももっと勉強しないと。

脳味噌は無事、帰って来たかしら?
この場合の浮腫のポイントは、表証って事なのね。他の所見が無ければ、健脾する必要はないらしい。治療原則は「散寒解表」(風熱なら「辛涼解表」)「宣肺利水」と書いてありました。

桃屋さん
中医学つながりって、おもしろいですね。
先日も、黒竜江の生徒で鍼灸学校にも通っている薬剤師さんが、瀬尾先生と若い人たちで、中医学と鍼を勉強しているグループがあると言ってました。
そのグループかな。

kame-san、
まだ明日テストがあるの。
しょっちゅうテストばっかりやってる学校って、自分の勉強ができないから、しんどい。
テストとテストの合間は、ボーッとしてるだけです。
それで、やっとバランスを保っているので、さらに他のことをする気力が出ません。

散寒は裏寒だから、肺寒のときですね。
この場合の外感風熱邪は、表を解いて、体表から邪を取り除くだけで、利水(水を下から出さない)もしないという、究極シンプル方法でした。

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