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青い風邪、赤い風邪

ここのところ風邪を引いていなかった(去年は全然)のに、先週とうとう風邪を引いてしまいました。
疲れが溜まっていたのだと思います。
火曜日の授業中、何だか今日は体感温度で寒く感じなあ、だったのですが、翌日の帰りの電車で、うっかり襟巻きをしないでうとうとしてしまったら、電車を降りたとたんに喉の痛みを感じました。

あれっ、まずい。
なんで風邪ひいちゃったの?
こんなことぐらいで。

風邪には睡眠が一番とは知っていても、補助に薬がほしい。
でも、風寒の風邪なのか、風熱の風邪なのか、いったいどっち?
巷で最近囁かれている青い風邪、赤い風邪というのは、どうやらこれらの違いらしい。
青か赤か、温めたらいいのか冷やすべきなのか?

いつも罹っている風寒の痰がからむような咳は出て来ないし、いつものパターンとは違う。
咽喉痛があり、舌尖はいつもよりさらに赤い、悪寒はするけどいつもほどひどくない、咳は乾いた咳で、発熱はしていないけれど、夜ふとんに潜り込むと暑くて安眠できない。
口渇は夜いつもあるけれど、このときはいつもに比べるとあるとはいえない。
それにずっと出ていなかった腰痛まで出てきた。(これについては、腎陰虚で髄を養えなくなったと判断。)

結局、赤い風邪と判断して、いつも行く漢方薬局に天津感冒片(銀翹散羚羊角が入っる)を買いに行きました。
でも、店主は風寒の風邪じゃないの、というのです。

「でも、喉が痛いんですよ。」
「風寒でも、喉が痛くなるよ。口渇ないんでしょ。」
「ないというわけじゃ。それに、いつものパターンとは違う。」
「じゃ、天津漢方片、持ってってみる? 副作用(たとえば食欲不振)が出たら、飲むのをやめてね。」

どうやら、処方は合っていたようです。
1服飲んで、あっこれは効きそう、と思いましたもの。
今は、八分程度に治っています。

それにしても、実際の症状に合わせて弁証するのは本当にむずかしいことです。
ぴったり合っていれば、見事に症状が消えていきますが、本や学校で勉強するのは典型的な場合なので、実際の人間がその典型的なパターンにはまればいいのですが、はまらないことが多い。
熱もなく口渇もあるというほどではないのに、風熱の風邪と感じたのは、いつもひく風邪のパターンとは違うせい。
これは、自分じゃなければわからないことですねえ。

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