« キャリアオイルはドラッグ・デリバリー・システムのようなもの? | メイン | 猫はレモングラスが好き »

外邪束肺と薔薇

外邪束肺---邪気が外からやって来て(風寒邪のことが多い)、束になって肺を囲うと、肺は宣発粛降できずに上逆します。
要するに『気』の運動がスムーズに行かないと、咳が出てきたり、鼻が詰まったり、頭痛や悪寒、発熱といった症状が起きます。
肺は臓器の中では、体の一番高い位置にあり、外邪の影響を受けやすいので、風熱犯肺や寒邪客肺といった表現もあります。
中医学独特の証を表す文字は4文字で表されることが多いので、四文字熟語などと呼ばれますが、文字が意味することにハッとさせられることは多いのです。
犯肺や襲肺は肺を犯したり、肺を襲う様を表現していますが、束肺は邪気が束になって肺の周りをおおうので、肺気がコントロールされない様子を表しています。

実は、ゴールデンウィークに薔薇の植え替えをやっていて、この『束肺』ということばを思い出したんです。
薔薇の植え替えは、薔薇の根が動き出さないうちにやらなければならないので、通常は12月頃にやらなければなりませんが、薔薇を植えていた杉桶のタガがはずれて底が抜けそうになってしまったのです。
それと、杉桶だとプラスチック鉢より水持ちが悪い。
薔薇にとっては、日当たりより水が重要なのではないかと思うのです。
なぜかというと、我が家では南側より北側(ちょっとだけ西に振ってます)のベランダの薔薇の方が調子が良いから。

苗のときに植えた薔薇とラベンダー(デンタータ)は、ラベンダー優勢。
はびこったラベンダーは、薔薇をすっぽり包み根鉢を作り...格闘すること1時間余り。
これって、まるで、『外邪束肺』みたい。

途中で分けるのをやめて、そのまま一緒に植えなおそうかと思いました。

でもね、薔薇だけで植え替えたら、ここ2〜3年咲かなかった薔薇(スブニール・ド・ラ・マルメゾン)に蕾がついたんですよ。
薔薇にとっては袪邪したことになるのですね。


コメントを投稿