桃紅四物湯石けん
中医学を習うと、方剤では有名な『四物湯(しもつとう)』という薬があります。
熟地黄、当帰、白芍、川芎(せんきゅう)の四つを合わせた、補血の有名なものです。
これに、桃仁と紅花を加えると、瘀血(おけつ)に効果的な方剤になります。
心臓の調子が悪いときによく使われる血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)は、この桃紅四物湯が含まれます。
外用としてもたびたび登場する中薬ばかりなので、石けんに仕立ててみました。
内服での効能は、外用にしてもいくらかは残っているようですが、石けんにしたらどうなるかは使ってみなければわかりません。
米油20%、ひまし油10%
EXVオリーブ油32%
パーム油18%、ココナッツ油20%
先入れ蜂蜜4%
桃仁、紅花、熟地黄、当帰、白芍、川芎(煎じ液のみ)
オイルに成分を浸出させるとき、漢方薬がうまく抽出できているのかあやしいと、常々思っていたので、このときは煎じ液のみを苛性ソーダ水溶液に使っています。
[使用感]
中薬を使った石けんは、ハーブ使用の石けんに比べると良かったことは非常に少ないのです。
もともと香りがよくないこともありますし、水に成分を溶かす(煎じる)と苛性ソーダに直にその成分が出くわすことになり、強アルカリの洗礼を受けやすいということも関係しているかもしれません。
そういうわりには、この石けんはわりと良い感じ。
特別、感激するほどとはいえませんが、悪くはありません。
これって、とても希少なことです。
配合は、いつもと大差ないので、成分として入れている桃別四物湯のおかげかと思います。