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ミルクマルセイユ、豆乳マルセイユ、ホエイマルセイユとココナッツミルク石けん

ミルクマルセイユ豆乳マルセイユホエイマルセイユココナッツミルクココナッツミルク石けん気温が低い冬の石けん作りでは、積極的に保温が必要だと感じてから110バッチ目からは、ただ発泡スチロール箱に入れるだけではなく、さらに加温しています。

欧米では、伝統的に卵やミルクを使った石けんが保湿効果を生むといわれているようですが、卵石けんは試したことはあってもミルク入りは作ったことがありませんでした。
それで、苛性ソーダ液の全量置き換えで、これら四つの石けんを作りました。

●ミルクマルセイユは
いつもの石けんを作るように瓶に液(この場合は牛乳)を入れ、前日に冷蔵庫ではなく冷凍庫へ。
翌朝、瓶を取り出すと、カチカチに凍っていて出てきません(当然ですね)。
余裕を持って溶かせば良かったのに、ぬるま湯をかけて強引に溶かしたら瓶にヒビが入りました。
さらに苛性ソーダに加えると、通常なら温度は60度から80度ぐらいに上がるのに32度にしかならず、仕方がないので逆に温めるはめに。
おまけに、苛性ソーダが再結晶化してしまい、さらに水を少し加えて溶かしのでだいぶ水分が多いと思いました。

ところが、保温の程度が良かったのか、できあがった石けんはモクモクモクモク泡立ちが良く、すすぐとキュッキュッといいます。
髪は奔放な感じに毛先があちこち跳ねますが、思った以上に出来が良いので、気をよくして豆乳、ホエイ、ココナッツミルクと作りました。

●豆乳マルセイユは
マーガレット型に入れ、型からはずすのがまだ早かったのに強引にはずしたのでかなり毛羽立ち、型にもかなり石けんが残ってしまいました。
小さな型に入れると鹸化熱が発生しにくく、自力で鹸化するのがむずかしくなるので今まで手を出さずにいましたが、加温するのなら問題なかろうと試すことにしました。
しかし、マーガレットの外側のギザギザに石けん種が残ると非常に洗いにくい、はずすタイミングは重要ですね。
豆乳を苛性ソーダに入れるときは、みぞれ状にしましたので合わせたときは45度でした(これくらいだと40度にさますのに最適です)。

豆乳を入れただけであとは普通のマルセイユですが、普通のマルセイユとは違ってしっとり感が良い感じに加わっています。
リノール酸が多いオイルを配合したときの髪のスベスベ感はもちろんなく、髪は固い感触ですが、マルセイユの良さ(ふわっとボリューム感がある)をすごく感じられる石けんです。

●ホエイマルセイユの
ホエイは、ヨーグルトをコーヒーをドリップするようにセットしたら、1時間程度で下のサーバーに取れました。
味は、思ったほど酸っぱくなく(使ったヨーグルト自体があまり酸っぱいものではなかったため)、ヨーグルト本体を薄味にしたようでおいしくはありませんでした。
残ったヨーグルトは、柚子ジャムをかけておいしくいただきました。
バラ型は、押し出すときれいにスポンと抜け出てくれましたが、石けん液を入れたときの型が傾いてしまい底面は綺麗ではありません。

●ココナッツミルク石けんは
前田京子さんのレシピ(石けんのレシピ絵本)のオイル配合そのままで作っています。
ココナッツ20%、パーム25%も入っているんですよね。
前田さんのレシピにしては珍しく高配合なので、どんな石けんになるのか興味津々です。
ただし、ココナッツミルクはみぞれ状に冷やして全量を苛性ソーダに加えています。
缶詰の上部に切り込みを入れ、石けん2回分をジップロックに入れ冷凍しましたが、最初にとれたのは液体でしたが、2回目はかなりのクリーム状で、このクリームを使ったのです。
型からはずした石けんは、きちんと保温したにもかかわらずかなり柔らかく、苛性ソーダに加える液体はあまりドロドロしたものは石けんには適さないのかと思いました。

ココナッツ20%のおかげで泡はモコモコ立ちますし、髪の洗い立てはフワッとしてシットリと、かなり良い感じでした。
マカデミアの良さが効いているのかなと思いましたし、このレシピが私にとってベストだったら今まで自分が試していたレシピはいったい何だったのかと疑問を持ちました。

が、何時間かすると、いつもは左サイドは綺麗に内巻きになるのに両サイドとも毛先が外側に跳ねました。
しっとりはしています(ココナッツミルクのせい?)が、毛先が外側になるとボリュームダウンしたようになるんですよね。
変な意味で、このレシピが気に入らなくて良かった私です。

●ホエイマルセイユは
使っている最中は、ツルツルネバーッとして昆布入りの石けんと似た感触がしました。

これって、マルセイユだよね?マルセイユなのに入れた成分によってこんなに変わるものなの?
と驚きを持ちつつ、これっていいかも?、と期待大でシャワーを終えました。

ところが、これほどギャップがある石けんも珍しい。
このネバネバが髪を乾かした後も尾を引き、しっとりを通り越してべったりといった感じなのです。
何時間かすると、髪はサラサラせず、束になって毛先が下がりません。
翌日は、昨日洗った髪というよりも何日もたった髪のよう。

ヨーグルトの水分なんて、それほど影響ある水分とも思えませんでしたが、試したのがマルセイユでしたのでその違いが良くわかりました。
たまたまバラの型で作ったので、手洗い用の石けんにするにはぴったり。
肌にはしっとりとしているので、化粧水にするのもあり、かと思います。

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