夏みかんと甘夏の違いは
最近は、夏みかんといったら、それは甘夏のことです。
夏みかんと甘夏を区別することさえ忘れられている---それが夏みかん。
通常、夏みかんと甘夏とどう違うのか考えたら、夏みかんより甘いのが甘夏でしょ、
ということになります。
消費者が甘い果実を好む傾向から、りんごだったら『ふじ』、トマトだったら『桃太郎』のように糖分が高い品種が幅を利かせ、昔ながらの品種は栽培されないようです。
夏みかんもその一種で、苗木が売られていないので古木をできるだけ長く出荷したいと栽培されている農家もいらっしゃるとか。
私は果実類は料理に使うことが多く、そのままいただくことはあまりないので、酸味が多い品種が好き。
だから、りんごも紅玉、トマトもイタリアンのサンマルツァーノ種、みかんも夏みかんなど希少品種だと嬉しい。
ピールにするには、糖分の多い甘夏より夏みかんの方がおいしいのよね、と夏みかんが大地を守る会のカタログに載るのを心待ちにしていました。
甘夏より夏みかんの方が、ずっとずっと夏に近い初夏というほどの気温になる5月中旬から手に入ります。
よく考えたら、だから夏のみかん、夏みかんなんですね。
皮部分をピールにしたら、果肉部分が残っちゃう---仕方がないから、食べてみました(普通はこういう状況ではないですね)。
あら、糖分が少ないということは、さっぱりしているということで酸味が気にならない。
糖分が高い分、甘夏の方がかえって酸味をより感じるかもしれません。
味がうすいというか、えらく食べやすくて、すっきり、ほろ苦さも好みです。
喉が渇いているときにぴったり。
夏みかん農家さま、できるだけ長く出荷してくださいませ。
実家には田舎から送られてくる甘夏がゴロゴロ。
いつも、「持ってってー」という母にお断りしているのです。
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