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2011年03月07日

猫もマッサージは気持ちいい

ヴィッキー友人と話していて、
「犬も肩凝るらしいですよ」、という話になりました。
「えっ、四つ足だから肩凝らないんじゃないの?肩凝りは人間が日本足になった宿命だと聞いたけど」
「犬は、常に人間の方を向いて頭を上に上げるから肩凝るらしいです。」

ふーん、なるほどねえ。

「うちの猫はマッサージすると、グルグルいいながら気持ち良さそうにしてる。」
「犬もマッサージすると気持ち良さそうに体を預けてきますよ。」

犬も猫も、もちろん人間もマッサージが好き(ときどき好きじゃない人もいます)。
猫は体を自分で舐めて清潔を保つのが好きですが、顔は自分で舐められないので手を舐めてからそれで顔や頭をこすります。
でも、直接舐めたときの効果とは違うようで、うちの猫は飼い主に頭周辺をスイナされるのが好き。

猫の印堂はここかな、太陽はここかな、とかやってます。
その間、猫は目を細めてグルグルゴロゴロ。
人間も動物も、ふれあいは大切です。
圧は軽すぎても強すぎても気持ちよくない、それぞれの適圧がポイントです。
<参考>猫の常用穴

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ナチュラルライフへ


2011年01月10日

気の出入り口って?

『鍼灸甲乙経』には、
『気衝』穴は、帰来(胃経のツボ)の下、鼠蹊上一寸、動脈往手、とあり、
『衝門』穴は、上去大横(脾経のツボ)五寸、在府舎(脾経のツボ)下横骨両端約紋中動脉、とあります。

双方とも鼠蹊部にあり、
鼠蹊部は、男の子が誕生するとき、直前に陰嚢が精巣から腹腔へ移動するのに通る道と言われています。

気衝(きしょう)穴は、腹部の気が出入りする要衝で、
衝門(しょうもん)穴は、太陰脾経・陽明胃経の経気が流中する要衝、だから
気衝や衝門という名がついたとか。

脾胃の気というと食べ物から得られるエネルギー。
それが鼠蹊部にあるというのが、おもしろいと思いませんか?

鼠蹊靱帯の下には動脈・静脈・リンパ管・神経が走っていて、とても重要な場所ではありますが、古人が気の出入り口が鼠蹊部にあると発見したのは何だか不思議です。

気は目に見えませんが、古人は気を感じる能力にたけていたのでしょうね。
帰来(きらい)穴は、息を吐くとき腹部の気が下降しこの経穴に集まるから気が帰る場所ということでこの名がついたといわれています。

2008年12月27日

推拿症例分析は

とっても久しぶりにブログを書いています。
今週は16個も試験があり、頭が飽和状態で、もう、上っ滑り状態になり、本を見ても頭に入らなくなってしまいました。
頭に入るときは、砂に水がしみ込むように、スウーッと入っていくんですけどねえ。

頚や肩がパンパンになり、経絡が阻滞されて気血が脳に入っていかない...そんな状態です。

ところで、中医学のカルテは、「理・法・方・薬」。つまり、治法と方剤の内容が記述されますが、
推拿学のカルテは「理・法・方・術」。
薬が記載される代わりに、どんな手技が使われるかが、記載されなければなりません。

たとえば、頚椎症の椎骨動脈型の場合、
症状としては、頭痛、耳鳴、心悸が起きたりします。
それは、頚椎の横突起の孔、つまり横突孔の中に椎骨動脈が通っていて、脳や脊髄の血液供給をしているから、椎体の間隔が狭くなると椎骨動脈が圧迫されるためです。
原因は、パソコンを長時間やっているような、頭を常に垂れている人がなりやすい。

その場合の治法は、

舒筋活血・解痙止痛

座位
1.風池按揉。1分。
2.三指捏拿法:風池穴〜頚根部。5分。
3.こん法:頭、肩、上肢。5分。
4.頚根部抜伸法
5.肩井提拿
6.揉法・拿法:上腕二頭筋と上腕三頭筋
7.弾撥法:腋下神経叢分枝。手指にしびれ感を感じるまで。
8.牽抖上肢。2〜3回。拍打。

注意事項として、
・長期に頭を垂れたり、うつぶせで仕事をするのを避ける。
・重いものを持つのを避ける。
・枕は適当な高さのものを。

と、なります。

中医の体系は、薬、鍼灸、推拿 が、三大療法。
中国では、一人の中医が、鍼をうち、推拿をし、煎じ薬も出します。
トータルで考え、治療されると、相乗効果で早く良くなるようです。
まあ、中国の方は、具合の悪い人は毎日治療に来て、料金も日本に比べるとお安いようですが。

2008年04月28日

小児推拿って動物がいっぱい

鍼の手技にも、亀や竜といった動物の動きから連想される手技がありますが、小児推拿にも猿や竜、鳳凰といった名前のついた手技があります。
それらの複合手技の名前をズラッーと並べると
猿猴摘果、黄蜂入洞、打馬過天河、蒼龍ヒ尾、烏龍ヒ尾、二龍擬珠、鳳凰天翅、双凰天翅。

猿猴摘果は、耳を引っ張る動作が猿が果物を取るような格好になります。
黄蜂入洞は、鼻の穴の中に指を入れて揉むもの。
打馬過天河は、水をつけた指を子供の手首から肘のところまで馬が駆けていくように動かし、息を吹きかける手技。

子供の経絡はまだ大人と違って整ってはいないので、経穴の名前も特殊なものが多く、手技もとっても軽い。
さあ、馬が駆けてくよーとか言いながら手技したら、結構楽しいのではないかと思いますが、小さな子供がいる仲間に言わせると、嫌がっちゃってちっとも練習台になってはくれないのだとか。

2007年02月16日

一指禅推法ってやっぱり効く?

推拿(すいな)の手技の中には、『一指禅推法』というのがあります。
これは、擺動類(はいどうるい)という手首を振り子のように揺り動かす手法に分類されています。

欧米式の足裏反射に良く使われる親指を使ったサムウォークという動きと、ちょうど逆の動きになります。
サムウォークは、母指第一関節を関節の向きと同じ方向に前方に出していきますが、一指禅推法は親指の指腹方向に関節を曲げるのがメインで、その反動で第一関節が曲ります。

数ある推拿の手技の中で、これが一番むずかしいのではないかと思うほど、親指が定点からずれること、ずれること。
全部に均等に力をかけてしまうと、親指の関節が曲がったときに違和感を感じるし、頭のように固い部分にするときは、すべってうまく浸透させることができません。

面ではなく、どちらかというと点に近い部分に振動を与えるので、はっきりいって、鍼を打った方が効きは良いのではないかと思っていました。
ところが、あら、結構効くのかしら、と思えるできごとが。

母のフクラハギの凝りを取るべく、承山承筋飛陽に一指禅推法を試してみたら、
あらあら、親指がだんだん下に沈んでいく。
それに従って、母も、「あ、緩んできた」と、声を合わせます。

まー、道具無しで手技でほぐれるのねー。
私の稚拙な手技でも、結構ほぐせるのだから、
『一指禅推法』
見直しましたよ。