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エクストラバージンのオリーブ石けん(保温温度の違い)

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ネットを検索中に、エクストラバージンオリーブオイル100%で石けんを作っている方のブログにヒットしました。
前田京子さんの本によると、石けん用にはピュアオリーブオイルをお勧めしますとのこと。
ご多分に漏れず、私もずーっとピュアを使っていました。
5リットルボトルを二つも買ってしまうとなかなか減らないのに、最近ではずっとエクストラバージンを使っています。
私のご近所さんで販売されているオリーブ油はEXVの方がお安いですし、ピュアを探す方がたいへん。
もともと、不鹸化物が多い未精製のものの方が何でも好きなのです。

そのEXVで石けんを作っている方は、とても興味深い作り方をしていました。
タッパーに石けんタネを入れて発泡スチロールに入れ、発泡の箱の中にお風呂ぐらいの温度のお湯を入れるのです。

前田京子さんのマルセイユ石けんを作っている太陽油脂さんは、特性の釜を作りその周りのジャケットに40度のお湯を通して型入れまで持っていくとか。
植物油の場合、最適な温度は38〜40度と前田さんは記述しています。
それは、石けんタネの周りの温度ではなく、石けんタネの液温のこと。

周りを空気で温めると、石けんのタネは自動的に鹸化する熱が発生しますから、温めすぎると液温は40度を遥かに超えてしまいます。
お湯を周りに通すと温めてくれますが、上がり過ぎたときは逆に冷やしてくれます。
これはお湯だから言えることで、空気だとこういう訳には行かないんですよね。
伝導率の差かな、と思います。

そういうわけで、このお湯をはるという方法はなかなか理にかなったナイスな方法ですが、3〜4時間の間、醒めてきたらまた温かいお湯を入れ換えるという大変な方法でもあります。

この方は、薄毛プロジェクトというのもおやりになっていたようです。
今現在、どのようになっているかはわかりません。
(問い合わせをしたのですが、応答がありません)

エクストラバージンで石けんを作ると、ポリフェノールやスクワレンの含有率が高いと思われますので酸化しにくい石けんができるのではないかと想像しているのですが、いかがでしょう。

写真上は、いつも使っているスペイン産のガルシア・デラ・クルス。
下は、チュニジア産のルスピナです。
ガルシアで作ったものは、マットで非常に硬くできました。
ピアノ線ではたちうちできず、包丁の出番。
途中まで何とか切れたのですが、後は硬すぎてバキッと折れました。

ルスピナは保温温度が高かったようで、芋羊羹のよう。
どうやら、ジェル化したようです。

一般的にはマットな方が柔らかく、ジェル化した方が硬く、よりマイルドといわれていますが、この石けんたちを見る限りは、そうともいえないようです。
ジェル化したものは弾力性がありピアノ線で切れましたが、マットな方は割れてしまったのですから。

要は、どれだけ苛性ソーダと油を24時間で鹸化することができるか、ということなのでしょう。
マットでなおかつ硬い石けんは、ジェル化するほど温度は高くなく、けれどしっかり保温する(あくまで液温が40度ぐらい)とできます。
型出しのときに柔らかい石けんは1か月の熟成をとってもまだ柔らかい。
型出しのときに硬ーい石けんは、オリーブ石けんといえども4週間で使える石けんになるかもしれません。

苛性ソーダを溶かす水の中に、ローズウォーター(No-Mu-Ba-Ra)を入れてみました。
ブレンダーと手混ぜを併用。
型はペーパーモールドを使用。
使うEXVオリーブオイルによって石けんの仕上がりが変わるのか実験中ですが、作る温度により使用感も変わりそうです。

[フライングの使用感]
6週間の熟成を待たず35日で使ってみました。
30日で使わなかったのは、単に忘れていたからです。

結果からいうと、問題なく使えます。
全然ピリピリもヒリヒリもしませんでした。

オリーブ石けん自体、他のオイル配合の石けんに比べるとかなりさっぱりしていますし、泡も立ちにくいので好き嫌いがあるのではないでしょうか。
私はあまり好きな方ではありません。

が、オリーブ油配合率の多い石けんはトローリとしたグリセリンが石けんの表面に浮かんできますが、この石けんは100%のわりにはそれほどヌメヌメしてきません。
最初に作ったシアオリーブ石けんを8か月も立って使ったときのように、熟成が進んでマイルドな感じに近いような気がしました。
あくまでも、近い、であって、同じというわけではありませんよ。

ですから、さらに熟成させてから使用するとマイルドさが増すのを期待しています。

[ガルシアオリーブ石けんの使用感]
泡立たず、これぞオリーブ石けんという感じです。
硬くできたので、ボルゲスのように驚きの出来かも?と期待して使ってみましたが、フライングで使ってみたときとあまり変わりはありませんでした。
少〜し、マイルドさはアップしたので、泡は立たなくても髪の洗い上がりは良いです。

[ルスピナオリーブ石けんの使用感]
ジェル化してしまった石けんも、1か月の熟成後は硬くしまって、髪にクルクルするとゴリゴリします。
実は、ルスピナは原種のオリーブに近いのかなと期待していたのです。
原種の方がポリフェノール含有量やその他有効成分が高いという噂なので。

だから、良い石けんを期待していたのです。
残念ながら、期待はずれ。
ガルシアよりは、良いかな、という程度。
食用に使っても、それほど感激しなかったしなあ、ということを思い出したのでした。

<参考記事>ボルゲスオリーブ石けんとマルセイユ石けん

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