メディカルアロマから言えば
アロマテラピーというと、芳香療法ということになり、わざわざメディカルアロマなんてことばを使うこと自体が変、とういことになります。
しかし、日本においては精油は雑貨扱いで輸入されているので、医療用に使われるには基準が甘い。
中には、食品添加物として輸入されているものもあり、その場合は飲むこともできますが、日本での一般的な精油の用い方は、「嗅ぐ」か、希釈して「塗る」になります。
精油そのものは植物のエッセンスなので、成分が凝縮されており、漢方薬に比べると使う量が少ない割には人体に与える影響が大きいのです。
だから、安易に使うと、過敏症の人はアレルギーを起こしたりかぶれたりします。
精油に関する知識が、もともとメディカルの立場から伝えられていないせいでしょう。
でも、詳しい知識を知らずとも、
『知り合いからしか買えないこの販売方法って、何かおかしい』、
『こんなに多くの精油を販売してるのって、売らんがため?』、
『アブソリュートといって有機溶媒を使うのは自然療法とはかけ離れてる』、
『柑橘系の精油は光に反応するから、夜用の化粧水、昼用の化粧水と分ける?』
ん、ん、ん?
訳のわからない世界が見えてきます。
厳密にいうと、柑橘系の精油は水蒸気蒸留ではなく、果皮を圧搾して作られるし、光に感作するフロクマリンを含むため塗った肌を太陽に当てるとシミや炎症の原因になります。
だったら、光に当たらない部分や夜塗れば良さそうに思えますが、療法ということを考えたら昼だから夜だからと考える方がおかしい。
具合が悪いときは夜も昼もないですものね。
それと、柑橘系精油に含まれるリモネンは肌を刺激するのでメディカルアロマの立場からは、柑橘系の精油は塗ることはできません。
先日、セミナーで消毒用アルコール(水を含みます)と無水アルコール(無水とはいっても多少水が入ってます)を水の入ったビーカーにそれぞれ入れ、白濁するのを確認しました。
アルコールに精油が溶けるようにいわれていますが、水が入っていると濁って溶けないんです。
それは、アルコールの一種であるグリセリンも同じこと。
ですから、化粧水やルームスプレーなど水の入ったものには精油は溶けません。
細かく分散はします。
肌がかぶれる原因は、直に精油が触れるとき。
ものによっては直につけても大丈夫な精油もあるようですが、私はお薦めしません。
なぜなら、過敏症の私は赤くなったことがあるから。
そうそう、お風呂に精油を何滴かたらして芳香浴を楽しむなんて肌が過敏な方は止めた方がいいですよ。(そう書いてあるサイトがあってびっくりしました。)
もし、これをやるのでしたら、湯船に入っている間中、ずーっとかき回し続けなければならないし、肌についてしまった精油はオイルの成分に近いのでお湯では洗い流せません。
界面活性剤である石鹸などを使って乳化させないといけません。
以前、私は2〜3滴の精油をお風呂に垂らし、よくかき混ぜて入りましたが、ずっとかき混ぜ続けなかったので、精油はお湯の上に浮き、水面のラインにあったボディ部分に赤いかぶれが出てしまったのです。