黒竜江中医薬大学の研修旅行で、鍼灸科の教授である程先生の授業のとき、たまたま内容に関連して質問してみました。
「陰陽両虚のときの頭の湿疹には、何の方剤がよろしいですか。」
「苦参丸か蜈蜙〇〇丸」
と、先生がおっしゃったので、病院の研修時に王先生(推拿の先生です)に処方していただきました。
黒竜江中医薬大学の病院の先生たちは、鍼灸科でも推拿科でも漢方薬も処方しています。
推拿科の王先生は、推拿を施しつつ、鍼を打ち、吸い玉(実際はインターンの方がやってました)も、薬も処方しと、総合的に何でもされてらっしゃいました。
そういえば、問診の授業の王先生も何でもやってらしたのを拝見すると、中医はオールマイティといった感じがします。
ネットで検索すると、「苦参丸」は日本では販売されていないようです。
中国からの輸入品で、当帰苦参丸などがあるようですね。
私のいただいた苦参丸は、日本円にすると一箱300円ちょっとのお値段。
さすが、本場です。
お安い料金で漢方薬が手に入ります。
この苦参丸は、大学付属病院で作っているものなので、市販品よりさらに安いみたい。
主要成分は、
苦参:皮膚掻痒、皮膚化膿症、疥癬、麻風などに用いる
玄参:清熱解毒、散結消癰
黄連:癰腫瘡毒、疔毒、耳腫、目痛などに用いる
防風:風寒湿痺、関節疼痛、四肢攣急などの証に用いる
独活:風湿痺痛に用いる
枳殻:大黄、黄連、黄芩などを配合して瀉熱除湿、消積導滞する
黄芩:湿熱による多種病証に用いる
大黄: その清熱解毒と排便作用により、熱毒を排除させる
菊花:上焦風熱や頭目を清することができる
効能は、
祛風除湿、殺虫止痒。用途としては、疥癬瘡瘍、汗斑湿疹、蕁麻疹等。
湿疹という文字のとおり、湿熱があるので、清熱燥湿薬である苦参、黄連、黄芩を配し、湿を下すために大黄も入っているらしいのですが、私には大黄はきつすぎるような気がします。
大便がゆるくなっちゃって、朝、出かける前が、どうも心もとないんですよね。
「1日3丸でいいです。」
と、いわれたのですが、1丸の大きさが直径2cmぐらいの大玉。
少しずつかじって(軟らかい)、ぬるま湯で流し込んでいますが、ときどき喉にひっかかります。
朝の忙しいときに飲むには時間がないので、1日2丸をめざしてカジカジ(本当はナイフで細かく削る)。
薬量が少ないせいか、瞑眩(良くなる前のひどくなる状態)が出てきたのか、かえって痒いような気がします。
15日分処方してもらったので、とりあえずせっせと飲んでみます。