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2009年08月17日

高山病対策にアロマで

昨年、夏休みでスイスに行ったとき、高山病対策に、アロマペンダントを首に掛けていきました。
中に入れたのは、しゃきっとするためにペパーミント、リフレッシュのためにレモンを同量ずつぐらいです。

ユングウラウヨッホからメンヒの山小屋まで1時間ぐらいの雪上ハイキング。

そのときにも首に掛けていましたが、いつも山歩きをしている夫は「息がきれる」と言いつつ歩いていましたが、私は全然息も切れず、高山病特有の症状もありませんでした。

今年はペルーに行ったので、やはりアロマペンダントが効くかと試してみました。
スイスの場合は3000m級の場所にいっても、そこからは割と早く下ってしまいますが、ペルーはクスコあたりは空港からすでに3000mを超えており、中には空港に着いた途端に高山病になる人もいるとか。
まあ、こういう人は稀らしく、ガイドの方に聞くと、「私の知る限りではそういう人はいませんでした」ということらしいです。

一応、4日分のダイアモックス(保険の効かない処方薬で、高山病に有効といわれている)は持参していきましたが、結局飲んだのは2日分だけでした。
予防の意味合いが強いので、ひょっとしたら、全然飲まなくてもオーケーだったかもしれません。

今回アロマペンダントに入れたのは、ペパーミント、レモンの他にローズマリー。
ローズマリーは、やはり頭を覚醒する効果が強いといわれていますし、何よりこの組み合わせは集中力を増すレシピです。
気が散るときにテスト勉強をしなければならないときに、私はしょっちゅうこの組み合わせでアロマストーンに垂らして嗅いでいましたよ。
このとき、ネロリなんぞをうっかり試すとたいへん。
妙に気が散っていくんですよね。

スト(道路封鎖)があったりしたので、結局、クスコのホテルには5泊しましたが、2階の部屋にいく階段を上るたび、夫は「息切れする階段だ」と申しておりました。
が、骨折(去年スイスで崖から落ちた)してまだ完治していない私の方は、骨盤には響くけど息は切れないなあ、と思っていました。

高地にいて高山病の症状が出そう、と考えただけで、息苦しくなってくる人などにも、精神的に落ち着ける精油の香りは有効と思われます。

そうそう、息は苦しくなりませんでしたが、消化能力はすっかり落ち、お腹はガスって太鼓腹になったことは言っておきましょう。
私の場合は、旅に出ると消化力は落ちますが、元々弱い部分をカバーできるほどではなかったということなのでしょう。

ペパーミントとレモンの組み合わせは吐き気を抑え、さらにローズマリーを加えたものは血液中の老廃物を排出させる効果があるといわれています。

高山病は空気がうすくなって、血中酸素濃度が低くなることが原因で起る諸症状なので、お腹いっぱい食べない(消化するためには内臓に血液が集まるのです。お腹がいっぱいになると眠くなるのはそのせい)、お酒を飲まない(飲み過ぎなければ問題はなさそうです)というのも、実行していたということも付け加えておきます。

<関連記事>漢方精油ってブレンドなのね

2009年05月07日

バラの精油は豪華だけれど

バラ(ソンブレイユ・バリエガータデボローニャ・マダムイザクプレール)<br />
今はバラの咲く季節。
この写真のバラのうち赤紫のは、マダム・イザク・プレール。
ふくいくとしたバラ特有の濃厚な香りを放っています。
化粧水にローズウォーター(芳香蒸留水)を使うと、生のバラとダブルで香りが漂い、ローズの精油の入った石けんを使うと、さらにトリプルになって、今どれが香ったのかわからなくなり、バラの魔法にからめとられたようになります。

バラは古代から、その芳しい香りゆえ花の女王と呼ばれ、交配を繰り返されていますが、精油に使われる品種は、Rosa Damascena(ロサ・ダマスケーナ)という原種の一つで、一般にはダマスクローズといわれます。
中国が起源のものはチャイナと呼ばれていて四季咲きが多いのですが、中薬に使われる玫瑰花(マイカイカ)はハマナスのことで茎に細かい毛がびっしり生えていますし、月季花はコウシンバラ (Rosa chinensis) のつぼみ、金桜子はナニワイバラ (Rosa laevigata) の実です。

メディカルアロマで使われるエルバ・エルヴェティカのラインナップでは、現在、ローズの精油はありません。
その理由は、医療用に使うには高価すぎるから、というもの。
非常に合理主義のヨーロッパ人にとっては、その理由だけで使われなくても当たり前ということになるのでしょうが、バラの香りが大好きな私にとっては寂しい限り。

アロマテラピーが香りの療法だと思っている人にとっても、『えっ、ローズがないの!』と、いうことになるでしょう。
社名が変わりエルバ・エルヴェティカになったのですが、旧エステル社のときはローズもラインナップされていたと聞き、まだそれを扱っているところで、名残を惜しんでローズの精油を購入しました。

ですから、分析表(ちゃんと合計が100%になる、細部まで記載されたすごい表です)もあるので、そのロットの主要な成分を記載しておきます。
分析表は、その精油の割合を示すもので、何cc入っているというものではありません。
精油全体のうち、その成分が何パーセントの割合で入っているということで、全体のバランスをみることができます。

1%に満たないものは、省略して(1%に満たない成分がとっても大事なこともあります)、
カラムという管を通って時系列に抽出された成分は、

No. 経過時分 成分
25 63.6 HEPTADECANE C17 +

NERAL

3.05
36 68.3 CITRONNELLOL 23.4
39 70.5 NEROL 6.41
43 73.3 GERANIOL 11.89
45 76.1 NONADECANE C19 18.94
46 77.0 9 NONADECANE C19 4.73
49 81.5 ELCOSANE C20 1.90
51 83.2 METHYLEUGENOL 1.90
53 87.1 HENEICOSANE C21 8.70
58 91.7 EUGENOL 1.06
68 97.2 TRICOSANE C23 MW=324 1.75
72 100.5 E,E-FARNESOL 1.57

このロットは76まで成分が抽出されています。
分析時間の後半に主要成分が多い精油は、分子の軽い揮発性の成分を多く含まない精油ということです。
バラの複雑な香りは、こんなところからも来ているのでしょうね。


2009年04月09日

イランイランエクストラは香りだけ

イランイランという精油には、エクストラという名前がつけられたものがあります。
エクストラ----何だか、特別なもののように感じられますね。

私も以前は、通常のイランイランより高価だったりするから、エクストラの方が良いものかと思っていました。

しかし、メディカルではイランイランエクストラは、使いません。
なぜなら、エクストラは揮発性の高い物質(これらは水蒸気蒸留の際、最初の方で抽出されます)だけを抽出、要するに蒸留時間が短いのです。
何を持ってエクストラというかといえば、芳香性の高い物質だけを集めたものなので、香りが良い? とされています。

しかし、完全に蒸留を終えたものではないので、分子の重い物質は入っていない。
おそらくセスキテルペン類は、ほとんど入っていないでしょう。

イランイランは香りの好みが大きく分かれる精油。
エクストラは苦手でも完全蒸留は嫌いではない、という人が多いとか。
かくいう私もそうです。
完全蒸留は、エクストラより鼻につく匂いではなくマイルドな感じ。

すべて抽出された完全蒸留のものをメディカルでは使います。
パーセンテージからしたらぐっと少ない物質でも、重要な働きをするものはたくさんありますものね。

<参考>
アロマ問屋.NETさんのイランイランエクストラの成分分析表
メルテスさんのイランイランエクストラの成分分析表メルテスさんの前ページ

2009年04月07日

ホホバオイルの良し悪し

ホホバオイル<br />
アロママッサージでは、ホホバオイルがよく使われます。
先日、セミナーで全身に使うのが当たり前と思っていたのが、あっさりくつがえされました。

ホホバオイルは、蝋(wax)でできていて肌につけるとさらっとするので、顔には向いているけれど、全身には使わないと言われたのです。
そう言われて、ハッと気づきました。

そういえば、先生が『ピン』(ピンキリのピンです)と思っているホホバオイルを試したことなかったな。
食べ物もしかり、良いもの、おいしいものを知らずして、物の良し悪しはわからない。

そこで、自分の顔に塗って某社のホホバオイルと比べると、
さらっとする仕方が全然違う!!
1級品と2級の違いがあるー。
オイルなのに、べたつかず、液体の蝋を塗ったような感覚、これぞまさしくホホバというのでしょうか。

ホホバオイルの中には、ヒマワリ油などが混ぜられているものがあるらしい。
また、天然であるから成分比率も変化し、7度以下で固まるとはいわれていても、冷蔵庫で固まるものと固まらないものが出てくる。

全身向きのものは、蝋分が少ないもの(混ぜ物がされていても少なくなるわね)が向いているのかもしれませんね。
マッサージしている最中にさらっとしてきて、滑りが悪くなったら意味ないですものね。

2009年02月15日

花粉症にアロマは効くかもしれない

花粉症の精油<br />
一昨日春一番が吹いたとき、くしゃみを連発しても花粉症の症状だとは全然気づきませんでした。
もっと、花粉が飛びだす時期は遅いと思ったのですもの。

昨日は2月14日だというのに6月の気温だったとか。
昼間は外にいても、コートがいらないくらい暑い(6月ならあたりまえか)。
そのせいか、花粉がいっぱい飛び散っていたようです。

夕食を作っている間、くしゃみを連発、薄い鼻水は出てくるはで、そのたびに中断し、アルガードの鼻洗浄をしたり、アイボンALで洗眼したり、シソの実油と甜茶のサプリメントを急いで注文したり...

別の理由でたまたま持っていた玉屏風散を服用。(きっと、すぐには効かない)
寝る前は、アロマストーンにティートゥリーの精油を1滴垂らして枕元に。

翌日、昼近くなって花粉症の症状が出ていないことに気づきました。
人間は、悪い症状のときはすぐわかりますが、良い徴候のときは気づかないものですね。

花粉症の予防(体質改善)には玉屏風散は効くかもしれませんが、即効性はないと思うので、精油が効いたのではないかと思っています。
バランスのとれた成分だと香りも良い−−−ティートゥリーはあまり良い匂いのしないものもあります。
それで、興味をお持ちの方には、エルバ・エルヴェティカのものをお薦めします。

【参考記事】
玉屏風散をお茶がわり
衛益顆粒(玉屏風散)が花粉症に効かないという先生もいる
花粉の季節を快適に過ごすためのアロマレシピ
精油体験談 ティートゥリー

2009年01月29日

メディカルアロマから言えば

アロマテラピーというと、芳香療法ということになり、わざわざメディカルアロマなんてことばを使うこと自体が変、とういことになります。
しかし、日本においては精油は雑貨扱いで輸入されているので、医療用に使われるには基準が甘い。
中には、食品添加物として輸入されているものもあり、その場合は飲むこともできますが、日本での一般的な精油の用い方は、「嗅ぐ」か、希釈して「塗る」になります。

精油そのものは植物のエッセンスなので、成分が凝縮されており、漢方薬に比べると使う量が少ない割には人体に与える影響が大きいのです。
だから、安易に使うと、過敏症の人はアレルギーを起こしたりかぶれたりします。
精油に関する知識が、もともとメディカルの立場から伝えられていないせいでしょう。

でも、詳しい知識を知らずとも、
『知り合いからしか買えないこの販売方法って、何かおかしい』、
『こんなに多くの精油を販売してるのって、売らんがため?』、
『アブソリュートといって有機溶媒を使うのは自然療法とはかけ離れてる』、
『柑橘系の精油は光に反応するから、夜用の化粧水、昼用の化粧水と分ける?』

ん、ん、ん?
訳のわからない世界が見えてきます。
厳密にいうと、柑橘系の精油は水蒸気蒸留ではなく、果皮を圧搾して作られるし、光に感作するフロクマリンを含むため塗った肌を太陽に当てるとシミや炎症の原因になります。
だったら、光に当たらない部分や夜塗れば良さそうに思えますが、療法ということを考えたら昼だから夜だからと考える方がおかしい。
具合が悪いときは夜も昼もないですものね。
それと、柑橘系精油に含まれるリモネンは肌を刺激するのでメディカルアロマの立場からは、柑橘系の精油は塗ることはできません。

先日、セミナーで消毒用アルコール(水を含みます)と無水アルコール(無水とはいっても多少水が入ってます)を水の入ったビーカーにそれぞれ入れ、白濁するのを確認しました。
アルコールに精油が溶けるようにいわれていますが、水が入っていると濁って溶けないんです。
それは、アルコールの一種であるグリセリンも同じこと。

ですから、化粧水やルームスプレーなど水の入ったものには精油は溶けません。
細かく分散はします。

肌がかぶれる原因は、直に精油が触れるとき。
ものによっては直につけても大丈夫な精油もあるようですが、私はお薦めしません。
なぜなら、過敏症の私は赤くなったことがあるから。

そうそう、お風呂に精油を何滴かたらして芳香浴を楽しむなんて肌が過敏な方は止めた方がいいですよ。(そう書いてあるサイトがあってびっくりしました。)
もし、これをやるのでしたら、湯船に入っている間中、ずーっとかき回し続けなければならないし、肌についてしまった精油はオイルの成分に近いのでお湯では洗い流せません。
界面活性剤である石鹸などを使って乳化させないといけません。

以前、私は2〜3滴の精油をお風呂に垂らし、よくかき混ぜて入りましたが、ずっとかき混ぜ続けなかったので、精油はお湯の上に浮き、水面のラインにあったボディ部分に赤いかぶれが出てしまったのです。

2008年10月31日

浮腫みに効くアロマレシピ

両足骨折していると、むくみ方もひどくて、今までなったこともないほど、足首が象足になりました。
父もかなり象足に近い状態になることがありますが、それを人ごとだと思っていた私。
ところが、自分の足の甲が両足ともパンパンになり、足の筋も見えなくなるほどになると、ひしひしと『ま・ず・い』ということばが身に迫ってきます。

ただ、推拿(マッサージ)しただけでは効きが悪い。
そこで、アロマの力を借りて、推拿すること2週間。
左足は外くるぶし(外くるぶしの腓骨を骨折してます)近くを残して、むくみはかなり消えてきて、右は(脛骨膝部分を手術してます)、半分ぐらいむくみ方が減りました。

そして、4週間たった現在は、左はほとんどむくまなくなり、右は足の甲に筋がかなり見えてきて、8割方むくまなくなりました。
朝・晩、せっせと擦り込んで推拿(いい加減な推拿ですが)した甲斐がありました。
いやあ、効くもんですねえ。

参考までに、レシピをお知らせします。
効かない場合は、すぐ違うものに作り変えるので、20mlで作っています。

ゴールデンホホバオイル(未精製のもの) 20ml
ローズマリー・シネオール Rosmarinus offcinalis BS 1,8-cineole 2滴
サイプレス Cupressus sempervirens SD/DO leafy branches 4滴
ペパーミント Mentha piperita SD/DO whole plant with flowers 1滴
真生ラヴェンダー Lavendula officinalis SD/DO flowers 5滴
シベリアモミ Abies sibirica SD/DO leaves 1滴

使った精油は、エルバ・エルヴェティカのもの。
メディカル・ユースに使うには、ここのものがベストと思っています。
ここのHPに載っているレシピでは、私には強すぎて皮膚が負けてしまい(アレルギー体質なので)、ぶつぶつができてしまうので、配合を変えてみました。

ここの精油は、食品添加物として輸入されていますし、ガスクロマトグラム(波形)や分析表付きで、nez(鼻の意味)と呼ばれる芳香鑑定士が臭いをチェックしているので、とても良い匂い。
バランスのとれている精油は、匂いも芳香を放つという良い見本です。

2008年06月23日

精油ってどこのものが一番良いのかな?

精油を選ぶとき、オーガニックで無農薬なら良いと思っていました。
でも、それだけではいけないみたい。
日本では精油は雑貨扱いのため、成分がいい加減なものも出回っている模様。
医療用に使いたければ、成分表示されているのは大前提。
成分表示されていなければ、どんな成分のものなのか、農薬が検出されていないか、蒸留法、蒸留日などわからないことだらけ。

同じ名前の植物でも、成分が異なる場合はケモタイプというけれど、毒性のある成分がどのくらい含まれているのか、その症状に使いたい成分がどれだけ含まれているのか、それを知るには検査した表がついていなければわかりません。

でも、その表がついていれば良いのか?
確かに、アブソリュートのように有機溶剤で抽出したものを売っているメーカーが、他の精油に対して注意しているかは怪しいと私も思っています。
それに、有機で無農薬は大前提なのに、一部の商品だけに有機と表示しているメーカーだと、じゃあ他のものは違うの?ということになります。

どのショップも自分のところで扱っているものが最高というので、消費者としてはその中から慎重に選び出すしかないのですが、とってもむずかしい。

他のところを中傷しているような書き方をされると、それがおそらく真実なのだろうと思いつつも、批判されると、こちらもそのショップを好意的に受け取りにくくなってしまうんですよね。

2008年06月16日

精油のブレンドファクターっていったい何なの?


ブレンドファクターなることばが、アロマの世界には出回っています。
これは、ロバート・ティスランドが考案したものを参考にしているということなのですが、いったい彼のどの文献にそれが載っているのでしょうか?

私は彼の『芳香療法』の本しか持ってはいませんが、ネットで検索していても詳しい情報は得られず。
ブレンドファクターの数字も、サイトによってまちまち。
どうも、公開してはいけない数字のようなのですが。。。。

変に秘密主義だと、きちんとアロマが広まらないと思うのですよ。
どなたか、この言葉が書かれているロバート・ティスランドの本をご存じの方がいたら、教えてくださいませ。

ブレンドファクターが記載されていない精油は、1として考えてくださいなどといったら、1だらけになってしまうのでは?

まあ、この数字を使って精油のブレンドを計算すると、香りとしては非常にまとまった、ゼロに近づくようなそんな香りになるのは不思議といえば不思議ですが。(1が多い場合と、誰が嗅いでも強いと思われる香り(花系が多い)を使った場合を除く)
安全性も考えられているとのことですが、プラナロムのレシピにはその症状に効かせるためのブレンドになっているので、ブレンドファクターの考え方からすればありえない滴数になっています。

医療に用いるには、日常に楽しむだけではなく、さらに突っ込んだ知識が必要ということですね。

2008年06月11日

アロマって散邪ね

私は、学校(黒龍江中医薬大学日本校)の推拿の授業でお世話になった小嶋先生の所(自然治療センター)にときどき施術を受けに行っています。

先週のこと。
施術中は、最近私がセルフケアで凝っているアロマのことをペラペラしゃべっていたのですが、施術の最後の方になり、気を入れる場面のこと。
右膝にいつものように手をかざしていた先生が、突然、
「イタッ!」といって、手をひっこめました。
ええーっ、いったい何が起きたの?

「邪気が出てきた」
「えっ?、私は全然わかりませんでしたが。」
「本人はわからないことが多いんだよね。」
いつも「気」を流すという表現をされるけれど、留まっていた邪が外に出てきたってことらしい。
こんなことってあるんだ、と実際そんな場面に遭遇したのは初めてだったので、狐につままれたような驚きの中。

最後に座った状態で、もう一度気を流すとき、再び、先生が、
「イタッ!」といって手をひっこめました。
「いつも、お腹の辺りにモヤモヤしたものを感じるけど、それが出てきたみたい。」とのこと。
即座に私は、
「散邪...最近プラスしてることってアロマだけだから、その効果ですね。」と言いました。

中医学では、芳香性の中薬の性質は、「辛散」。
発散させて邪気を外に出す効果があると考えられていますが、まさしくそのとおり。
そのことばを地で行く場面に出くわし、目がまるくなってしまいました。

2008年06月09日

漢方精油ってブレンドなのね

漢方精油<br />
漢方精油で検索すると、ベレーパリの漢方精油がヒットします。
生活の木などでも和の精油が出されていますし、漢方薬で使う植物の精油を探せばいろいろあるのですが、このペレーパリのレシピは台湾で作られたものだそうです。

開発者のヤンセンバイオテクノロジーは、企業秘密とかで一般に流している情報以外には何が入っているか、精油のパーセンテージはどれくらいなのかを教えてくれなかったということなので(購入したショップに問い合わせしました)、どういった活用方法があるのか自分で判断できかねます。

方剤の処方は何千年も昔から公開されているのに、現代の情報社会では情報そのものがお金になるし、開発サイドとしては研究費がかかっているのですから、公開できる情報が制限されるのはある程度は致し方ないにしても、精油の割合も教えてくれないなんてどうかしてるとしかいえません。
濃度によっては、どのくらいの期間または使う部分を考えなくてはいけないものもあるというのに。

それでも、いったいどんな精油なのか、興味あると思いませんか。

ただいま、セルフケアにアロマテラピーを活用中なので、いろいろな精油のブレンドやいろいろなシーンに使用しています。
そういうわけで、この漢方精油だけを試しているわけではないのですが、『マグノリア』と呼ばれている辛夷が入った精油が咳にかなり効きました。

アロマペンダントに入れて一日中授業を受けていたけれど、何だか良い感じ。
咳をしている先生に首にかけてもらったら、数分で、あらなぜか咳が止まっているみたい。
アロマペンダントには数滴しかいれない予定だったのに、サラサラしていたのでトポトポいっぱい入ってしまい、コルク栓まで濡れてしまったので、かけている本人にはかなり強く匂っていましたが、隣の席の人にはわからないくらいの匂い。
本人にしかわからないくらいの香りって良いですね、というのがすぐ近くにいた男性の批評でした。

これに気を良くして、マスキュリン(川芎)もペンダントで試しましたが、こちらはあまり香ってきません。
お風呂に入れるとさわやかな香りでしたが、辛夷ほどの効果は感ぜず。

フォルシシア(連翹)はどうかと、こちらもお風呂で試しましたが、あまりよくわかりませんでした。

全体的に、ブレンドのせいか、あっ私この匂い嫌いじゃない、と思えるものばかりなのが意外ですが、他の人が嗅ぐと漢方薬の匂いがすると申します。

2008年06月04日

アロマの燻蒸ランプ(てんとう虫)

ディフューザー<br />
ベレーパリの燻蒸用の精油ってちょっと変わってます。
イソプロピルアルコールで希釈してあって、それを特別のアルコールランプで燻蒸するのです。

このアルコールランプ、ただのアルコールランプではありません。
水晶や龍のランプなどもあって、装飾品として作られているので大変お高い。

ネットで検索していたら、通常の精油をたくのとは全然違うなどと書かれていたので、興味津々で一番安いと思われるランプを購入してみました。
てんとう虫という名前がついていましたが、私のは小さい方のもの。
それでも、かなりの量の精油を入れることができるくらい大きいので、箱を開けたときは大と間違って送られてきたのかと思いました。

『シトロネラ』という精油を一緒に購入したので、早速使ってみました。
確かに一般の精油とは、明らかに違います。
鼻の粘膜に鋭く突き刺さって来るような感じ。
でも、濃いというのとは違う。
アルコールが一緒に入っているせいかなとも思うので他の精油も試してみたいのですが、結構お高いのでさらに買ってはいません。

シトロネラという名前から察すると、柑橘系の香りがするのではと期待していたのに、どちらかというと「変な匂い」なんですもの。
つい、他のものに手が伸びなくなります。

何でも、サーズが流行ったときに隔離されてしまったビルの一室だけ罹患しなかったとか。
その一室では、1日中、ベレーパリの精油を燻蒸していたそうです。

こんなことを聞いちゃうと、つい試してみたくなるでしょ。
でも、よっぽど部屋の空気を殺菌したいと思わない限り、何だったんだ、この高い買い物は、になっちゃうんですよね。

2008年05月21日

キャリアオイルはドラッグ・デリバリー・システムのようなもの?

もともと、中医学を学ぶきっかけになったのは冷房病なったからですが、夏になると電車のクーラーが風寒邪になって襲ってきて調子が悪いこと、悪いこと。

中医学的にいうと「表虚」(体表を覆っている衛気が不足している)の状態ですが、西洋医学的にいうと体温調節しているはずの自律神経がイカレテいると感じます。
それで、自律神経系に働きかけると思われるアロマの力も借りているところなのですが、キャリアオイルのことで何だか気になったのでそれについて書いてみます。

キャリアオイルは、アロマショップなどで市販されているオイル(必然的に高価)がお薦めで、通常一般的な安い食用油は、アロマテラピーにはお薦めしませんというのが何だかひっかかるのです。

安い食用油は、高熱を加えていたり、長く保存させるために添加物を加えているので体に悪いものが吸収されてしまうし、栄養分が多いものを使ったほうがよいというのがその趣旨なのですが、皮膚から吸収できるものってどれだけあるというのでしょうか。
サイトによっては、皮膚は単なる排泄器官なので何も吸収できない、などという古くさい意見もありますが、毛細血管を通ることのできるくらい小さいものなら体内に入るでしょう。
もちろん、油の分子は大きいので油そのものが血液の中に入るということはないでしょうが、油に含まれている有害物質が吸収されてしまうということは起きると思えます。

有害物質を経口摂取した場合は、胃の塩酸や肝臓での解毒といったバリアーをくぐり抜けないと血液やリンパに入るということはないけれど、皮膚から入った有害物質はその関門がないので溜まっていくという論理があります。
もし、血液の中に入ったら、やはり肝臓に来たときに解毒されるし、リンパに入ったら食作用がおきるのではないでしょうか。

大気が汚染されていたり、農薬のかかったものや添加物が多い加工食品を、選別しないで摂取していたら、肝臓も悲鳴をあげるにちがいありません。
薬でさえ、肝臓にとっては異物なのですから、せっせと解毒しているのです。(もし、体内に入った薬が解毒されずに延々と効いてしまったら....考えるだけ恐ろしい。)

だからこそ、できるだけ体に良いものを使う必要があるのですが、食用油だって体内に入るのですからキャリアオイルに向かないものを摂取していることこそ矛盾していると思いませんか。
それに、市販されているキャリアオイルは、オーガニックと記載(一応、一定以上のレベルだと判断できます)されていなければ農薬をかけた植物から絞ったオイルかもしれませんよ。

皮膚からどれだけの物質が吸収されるかは、吸収できるための環境(システム)が必要らしいのですが、狭心症のための貼るニトログリセリンなどの経皮薬などもあり、薬を必要な場所に必要なだけ効くようにするシステムをドラッグ・デリバリー・システムというようです。

これについての参考サイト

皮膚について
新薬を生かす次世代ドラッグデリバリー

患者に優しい剤形
生体膜による分子認識とドラッグデリバリーシステム(DDS)と血液にやさしい材料
ドラッグデリバリーシステム(DDS)の研究開発動向

2008年05月07日

期限切れのアロマオイルの使い方

セミナーで、期限が切れたときの精油の使い方を教わりました。

1. 掃除機のあの埃っぽい臭いは何とかならないのー、というときに、
ティッシュに一滴、好きな精油を垂らして、それを掃除機で吸う。

私は、レモンで試してみました。
ティッシュは難なく掃除機に吸い込まれるし、吸い込むということは、ゴミ袋の中に入るということ。
臭い埃っぽい臭いが、レモンの香りがときどきする芳香に!
う〜ん、ナイスです。

2. ガスレンジに2〜3滴垂らして、濡らした台ぶきんで拭く。
精油はアロマオイルというだけに油なので、油汚れがおもしろいようにとれます。
しかーし、あんまり垂らすと強い匂いでクラクラしてくるので控えめに。

もちろん、惜しくなければ期限内の精油を使ってもOKですが、期限切れのものだと捨てるだけかと思っていたので他の使い道があるのは嬉しい限り。
ゴミの嫌な臭い消しに1滴、拭き掃除のバケツに1滴、と、お掃除に活躍してくれることは請け合います。

芳香だけでなく、殺菌効果があるのを活かして使うと、他にもいろいろ使えますよ。
何だかわけのわからない小さな虫が植木鉢に湧いてきたときなんぞは、パッパッと数滴振りかけておいたら、きれいに一掃されましたもの。

2006年11月03日

マヌカオイルを試したけれど

マヌカオイルこの記事は、「口唇ヘルペスには黄連?」にコメントをいただく前に試したものです。
口唇ヘルペスに、しばらくおさらばできそうなコメントだったので、最終的にはそれに頼ろうと思ってます。
コメントありがとうございます。

さて、黄連の次に試したマヌカオイルですが、コンビタ社のものでスウィートアーモンドオイルの中に10%マヌカオイルが入っていました。
マヌカの葉をお茶にして飲んだということから、別名ティートリーとも呼ばれているそうですが、アロマエッセンスとして知られているティートリーとは学名が違うので、全く植物としては別のもののようです。

マヌカハニーは、ピロリ菌に有効といわれ、母も私もどんな味なのかと興味津々で買ってきたことがありますが、何だか薬臭くておいしくない、体に良いといわれなければ、積極的にいただきたいとは思いませんでした。
そして、オイルもまたしかり、ティートリーとはちょっと違う匂いだけれど、何だかやっぱり薬くさい匂い。

しかし、これなら、効くかも、と期待しつつ塗ること2〜3回。
最初は、ちょっと良いかも、的でしたが、翌日になると、多少炎症は抑えられるけれど、やっぱりダメ。
見事、撃沈、でした。

ただ、人によっては100%のマヌカオイルを試した方もいらっしゃるようなので、濃度を上げれば効きそうな気もするのです。
それでも、ハードな日常をつつがなくこなすには、悠長にいろいろ試している暇がない。
オイル濃度を上げて試された方がいたら、教えてくださいませ。

私は、次なる手を。
細辛(さいしん)の粉末に黄連の汁(生黄連は手に入らないので、煎じ汁で代用しようと思います)。
これで、ダメなら、いただいたコメントで最終手段を講じることにします。