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2009年11月30日

手作り石けんの道具(型や木箱)

私の石けん作りは、何が必要か全然わからなかった初心者だったので、道具として紹介されているものをそのまま使いました。
なぜそれが良いのか、紹介されている理由ってありますものね。

今年の5月から石けんを作り始めたので、まだ1年経過していません。
暖かくなる時期から暑い時期を超え、寒くなってきたら、温度差や空気に触れる部分のせいか、アクリルモールドの上部と内部の石けんの色が異なり、上部の方が明らかに内部に比べて白っぽくなりました。

ごくごく初めの石けん作りにはペーパーモールドを使っていたのですが、透明で綺麗にツルッとだせるアクリルモールドに憧れたのと、紙型は何回かは使用できても買い替えなければならないのでエコではないと思いました(牛乳はほとんど消費しないので牛乳パックは手に入りませんし、たまに注文するときも瓶牛乳)。

80パッチを過ぎて、紙型の方が良いのかもしれないと考えるようになりました。
ペーパーモールドは、太陽油脂さんがマルセイユ石けんを作るときに使用しているプロ仕様ですものね。

なぜ、紙が良いのかは、ソフトな石けんだからぐらいしか、はっきりとは記載されていないのですが、推理すると、
通風が良いのと温度差が少ないからでしょうか。

アクリルモールドは当然通風は良くないし、空気に触れている上部と内部の温度差が大きい。
石けん生地にラップを直接密着させると白い粉状(ソーダ灰でしょうか)にはなりませんが、水分が閉じ込められて溜まるし、やはり内部と上部の色の差は歴然と出ます。
ただ、この色差は、型出しして乾燥させているうちになくなっていくのですが、ラップ密着だと綺麗には張れないので、出来上がった石けんはデコデコになってしまいます。

ようやく石けん作りにブレーキをかけられるようになったので、頻繁には使用しなくても良さそうですし、メインはペーパーモールドに、色がつくレッドパーム入りの石けんのときは木型にすることにしました。
また、紙型に戻るソーパーはきっと少ないでしょう。
ちなみに、紙型は2〜3回使えると記載されていますが、私の使い方だと倍以上使えました(限界まで使ったことがない)ので、しっかりトレースで型入れすれば10回は利用可能でしょう。
(ココナッツやパームなどのハードオイルを使わないと固まるのが遅いので、ソフトオイルばかりの配合だと紙がかなり湿ってしまいますが、マルセイユバリエーションだと行けるのではないかと思います。)

石けん乾燥用には、底がすのこ状になった木箱を使用していますが、それにうっすら黴が生えました。
一応積み重ねができるタイプですが、通常スタッキングできるものなら収まりが良いように作られているはずなのに、それは振動が加わるとずれていきます。
四つ積み重ね、底にはクッキングシートを敷いて使用していますが、石けんがあたる底の部分と、積み重ねた天井の部分(要するに上の木箱の底)に黒黴が全部の箱にできました。

石けんそのものが黴びているわけではありませんが、それを乾燥保存中の箱が黴びるのは衛生上よろしくありません。
防かび材を塗布していない木箱で、変な塗料を塗られるよりはましともいえますが、そういうことも起きる可能性を示唆してくれていたらよかったのにと思いつつ、木箱全部に順次柿渋を塗っています。
どこまで柿渋が効いてくれるでしょうか。

[追記]
ペーパーモールドは、柔らかい種に適しているようで、数回使用を見込んでいるときは、硬い石けんになりそうなときは止めた方がよいということがわかりました。
石けんに紙がくっついてしまい、型として再度使うことはできませんので、高くついてしまいます。

後日、気がついたのですが、非常にアホなことに紙型の裏表を間違えてセットしていました。
裏表があるなんてご注意書きに書いてほしい、なんて言い訳ですが、ツルツルした方を内部に折り込まなければならないのを逆にしていてせいで、石けんに紙がくっついたということです。
それは、当然ですね。
逆折りもできるんだと、そのとき発見しました。
いつもは、裏表なんて考えなくても、ツルツルが内部になっていたのです。

柿渋を塗った箱には、石けんが柔らかければ柔らかいほど、黒いものが出ます。
たぶん、柿渋が溶けてしまうのだと思うのですが、白い石けんに黒いものがついているのは、せっかく綺麗な石けんができつつあるのに、乾燥状態のときに失敗するようで気が滅入ります。
箱に黴が生えたら、きれいに洗って日光浴させた後に使用することにします。


2009年11月27日

紅花ハニー石けん

紅花材料紅花ハニー石けんはちみつシリーズの石けんです。
紅花を煎じ液とオリーブ油にインフューズドさせています。
紅花は写真のように、ごっそり入れてみましたので、どのくらい石けんの使い心地に影響するか楽しみではあります。

型入れ時に紅花をホホバに浸してから入れるつもりだったのに、忘れてしまいました。
液体のロウであるホホバでマスキングすると、色が変わりにくいという記事を読んだからなのですが。

煎じ液は黄色っぽい液だったのですが、蜂蜜を入れているので石けんの色ははちみつ色です。

EXVオリーブ油40%、アプリコットカーネル油20%
シアバター5%、ひまし油10%
ココナッツ15%、パーム油10%
先入れ蜂蜜6%、紅花

2009年11月25日

酸化したアーモンド石けん

酸化したアーモンド石けんこの写真は酸化してイエロースポットが出たアーモンド石けんです。
マルセイユの配合でオリープの代わりにスイートアーモンドを入れたものです。

この石けんは保存状態が悪かったわけではありません。
作ってから1か月ぐらいで、すでに酸化したのに気づきました。

なぜ、こんなに早く酸化したかには心当たりあり。
某百貨店の中にある輸入食材店で売られていたスイートアーモンド油は、お風呂の愉しみネットストアで販売されているものと同じでしたが、賞味期限が残り1か月しかなかったのです。
廃油で石けんを作るくらいなのですから、石けんを作る段階ではまだ賞味期限はセーフかもしれないと思い、そのときはスイートアーモンドを入れた石けんを作りたかったので、期限切れ間近なのを承知で作りました。

しかし、白い石けんに黄色の斑点がつくと、いかにも情けない。
いくらスイートアーモンドが酸化しやすい油といえども、石けんとして使える状態になったときに賞味期限が切れるはずだったので、いささかショックです。

それ以来、賞味期限を気にするようになったのはいうまでもありません。
そして、スイートアーモンドやその他の不飽和脂肪酸が多い油を使うときは、ローズマリーオイルエクストラクトを添加して少しでも酸化を遅くするように気をつけています。
ROEを入れるとくすんだオレンジ色になるので、私の場合はアーモンド入りの石けんはもう白にならないです。

使用感としては、そう悪くはありませんでした。
スイートアーモンド特有のやわらかなフクフクした泡がたち、髪は触り心地良く柔らかです。
でも、翌日はへなっとしてこしがなくなるような感じです。


2009年11月22日

マリエン薬局のハーブティー

疲れ目ブレンドメディカルブレンドデトックスブレンド 南ドイツのマリエン薬局のハーブティーは、オーガニックのメディカル・ハーブティーです。
ヨーロッパでは医薬品に相当するハーブティーで、ドイツ薬事法・EU薬事基準をクリアした、効果が認められたハーブをブレンドしているとのことです。

ハーブティーでどのくらい効果があるのか、気になります。
それで試しに注文してみました。
上の写真から、
〇疲れ目対策ブレンド
〇体内脂肪対策ブレンド
〇デトックスブレンドです。

どれも、なんとなーく効きそうなハーブティーです。
なんとなーく、という言い方をしているのは、2〜3か月ぐらい飲まないとはっきりしたことはいえないけれど、半袋ほど飲んだ感想は、通常のハーブティーに比べるとそれなりの効果がありそう、と感じたからです。
漢方薬も、そのときの自分の証(しょう)に合っていれば、2〜3回飲めば効きそうかどうかがわかりますし。

しかし、ドイツから送られてくるのでかなり高価なハーブティーではあります。
でも、自分で調合しても、同じものはできそうもありません。
素材の良し悪しが、大きく効き目を左右しそうだからです。
それに、全部の材料を取り揃えるのがとても大変。

何が入っているのかだけ、記述しておきます。
●疲れ目対策ブレンド
アイブライト、イチョウ、フェンネル、マリーゴールド、バレリアン、ビルベリー、ハイビスカス

●体内脂肪対策ブレンド
コーンフラワー、カモミール、リコリス、アーティチョーク、ピオニー、ペパーミント、フェンネル、パンジー、コーチグラス、セイロンシナモン

●デトックスブレンド
エルダーフラワー、ビーンシェル、リンデンフラワー、ホーステール、ダンディライオン、ホワイトバーチ、セイロンシナモン、リコリス、オレンジフラワー、ネトル

体内脂肪対策ブレンドとデトックスブレンドには、リコリス(甘草)が入っていますが、体内脂肪対策ブレンドの方は甘草の味が強く、私にはとっても不味いです。
もともと、甘草入りのお茶は大嫌いといえるほどなのですが、体内脂肪対策ブレンドにはかなりの量が入っていると思います。
温かいうちはまだ良いのですが、冷めるととっても飲みにくい。
薬だと思って飲んでいるですが、このお茶を飲むと便の回数が増えます。
体にいらないものを溜め込むのは、良いものを体に入れるより悪いこと--この理論からすると、非常に効きそうなハーブティーです。


2009年11月20日

はちみつアーモンド石けん

はちみつアーモンド石けんはちみつを入れた石けんの使い心地が好きなのと、リノール酸リノレイン酸を多く含むオイルを20〜30%入れたのも結構使用感が良いので、スイートアーモンド油と蜂蜜入りの石けんを作りました。

私にしてはシンプルな配合です。
苛性ソーダに加える水分は、ハーブや中薬の煎じ液を使うと不鹸化物が多いおかげか、トレース(これが出ると型に入れられます)が出やすいのです。
ただの水だとトレースが出るまでに何時間もかかります。
先日は、その日のうちに型入れできなくなりそうだったので、ゆるいトレースで型入れしたらアルリルモールドから石けん液がかなり漏れました。

オリーブ油45%、スイートアーモンド油20%
シアバター5%、パーム油15%
ココナッツ油15%
ローズマリーオイルエクストラクト
先入れはちみつ10%
鹸化率95%

[使用感]
はちみつアルガン石けんが思ったほど良くなかったので、こちらの配合ならきっと気に入るはず、と、おそるおそる使ってみました。
髪の洗いたては、フワッとポリュームは出ず、ひたすら素直なストレートになりますが、翌日の毛先の変な跳ね方はなく、OKです。
バツグンに良いとは思いませんが許容範囲。
三拍子(髪・顔・体に良い)には、ギリギリです。

はちみつを入れるとかなり柔らかい石けんになりますし、途中で茶色の水分がしみ出てきたりします。
石けんを柔らかくする糖分やミルク類を加えるときこそ、積極的に保温するべきなのかもしれません。

2009年11月18日

中薬いろいろ石けん

中薬いろいろ材料中薬いろいろ石けん髪に良さそうな中薬をいろいろ入れた石けんです。

コールドプロセスで石けんを作ると、使える状態になるまで1か月かかるので、石けんを試せるまでどんな石けんになるのかわかりません。
市販品には、いろいろなものをたくさん入れた石けんが多いのですが、手作りなさっている方はわりとシンプルな材料が多いようです。

私の場合は、食用にするには日にちがたっている中薬をたくさん持っていることから、わんさか入れた石けんを作っていますが、たくさん入れたからといってバッチリの石けんができるとは限らないようです。
1か月後に試すと、『洗髪直後はサラサラ、シットリ良い感じでも、翌日はいまいちのことが多く、せっかくいろいろ中薬を入れたのになぜ?、になってしまいます。
はたして、この石けんはいかに?

EXVオリーブ油45%、米油10%
シアバター5%、ひまし油5%
パーム油20%、ココナッツ油15%
先入れはちみつ
紫蘇桑白皮黄芩白芍菊花当帰橘皮麦門冬紫根山薬、ユキノシタ、艾葉紅花
鹸化率95%

<参考記事>
育毛石けん(その1)
育毛石けん2(毛髪再生、脱毛抑制のために)


2009年11月16日

温泉て?(スポーツのききめ)

骨折後1年以上たちますが、未だ骨盤は2カ所折れたままです。
この部分の骨がつながったら、スポーツクラブに復帰しようかと思っていたところ、いつも来る冊子がスポーツクラブから届きました。

もう20年以上もそのスポーツクラブの会員なのです。
だから、温泉を掘さくしているときから知っているし、まだ東京で温泉掘りがポピュラーじゃなかった頃、
『えっ、温泉掘るの? それはずい分お金がかかりそう』と、思いました。
今では、温泉付きのスポーツクラブという付加価値があるからこそ、現在までクラブが存続しているのかしらと、そのときの決断を喜んでいます。
いつも通っていたクラブがなくなったら、悲しいですものね。

その温泉は、
● 源泉温度が45.1度---だから水でうめることなく、追い焚きすることなくそのまま引いてこれます。だから効能バッチリ。(温泉法では25度以上なら温泉です)
● 法律で指定された18種類の成分が1種類でも規定量以上含まれていれば温泉といえますが、5種類が規定量以上
● 温泉1kg中の溶存物質の総量が1000mg以上含まれていれば温泉といえるのですが、8,600mg含まれています。

毎分330リットル湧き出し、ナトリウム-塩化物泉(食塩泉)という療養泉です。
食塩泉は一般的に副交感神経系優位になるといわれているので、交感神経優位になった運動後の体を落ち着かせます。
PH7.7の弱アルカリ性(皮膚の表面を乳化・浄化するので肌がすべすべに)で、浸透圧は等張性(人間の体液とほぼ同じ)だから、長時間入っても疲れません。

実は、通っているときは温泉に入ることはあまり考えていないのです。
でも、わざわざこのように書かれていると、
『あー、入りたいな。スポーツ後のあのお湯に入ったときのリラックス感はたとえようもないのよね』
と心惹かれました。

それが理由という訳ではなく、先週の金曜から休会を解除しました。
めまいというのではなく、体のバランスがとれなくてフラーッとするし、夜中にトイレに起きたときのように寝ぼけたような状態が、起きていてもずっと続くので、ひょっとして運動不足のせいかもしれないと思ったからです。
運動しても解消されなければ、医者に行くべきですが、とりあえずスポーツをしてみようと。

土日に行って試したところ、1回や2回で不調が改善されるはずはありませんが、なんとなーく良さそうな感じです。
骨折前は週2回は運動していたのですが、もう16か月も何にもしていません(というか、運動できる状態ではありませんでした。)。
ストレッチメインのヨガをすると、体のあちこちがバリバリと音をたててきそうなくらい、硬くこわばっています。
体は柔軟でなければ、何かのときの衝撃に耐えられません。
イライラ精神的にやる気のない状態だったのが、帰りはなんとなくルンルン気分になりました。

他のことは考えずに、スポーツに集中する時間を持つってことは、体にとってとても必要なことですねえ。
スポーツの効用は実感したことはなかったのですが、本当に本当に快適に生活していくうえにはかかせないものです。

2009年11月13日

乳香没薬紅花石けん

乳香没薬紅花材料乳香没薬紅花石けん活血化瘀の中薬で、血液循環をよくする石けんを作りました。

乳香(フランキンセンス)没薬(ミルラ)はセットで使われることが多い中薬です。
両方とも樹脂ですが、紅花と乳香はミルサーで粉にしてから(没薬はすでにパウダー)、半分に分け、煎じた液は冷蔵庫保管し、油は前田式温浸法でオリーブ油に浸出させたものを使っています。

前田京子さんのインフューズドオイルは、使う油全部にハーブを浸出させる方法なのですが、これだと最初に測った油の重量がかなり減ってしまうので、残った重量比で苛性ソーダ量を計算しなおさなければなりません。
ですから、安易な方法としてオリーブ油に浸出させ不足分を足しています。

ハーブや中薬の成分を油に浸出させるとき、使うすべての油に浸出させた方が満遍なく成分がいきわたるような気もしますし、少ない油量に浸出させるより多い油量の方が成分がうまく浸出させられるとは思いますが、いろいろな石けんを試したいし、頻繁につくることを考えると、この方法で『よし』としています。

EXVオリーブ油45%、ヘーゼルナッツ油20%
マンゴーバター5%、ひまし油5%
パーム油10%、ココナッツ油15%
乳香、没薬、紅花
鹸化率95%

できあがった石けんの色は、ミルラ色ですね。

2009年11月11日

めざせマイナスpoco (フードマイレージ)

エコというと、すぐに思い浮かぶのは、スーパーのレジ袋を辞退すること。
こういう方は多いのではないでしょうか。
だって、スーパーで買い物するたびに、レジに買い物辞退のカードがぶら下げられてるし、実際それをやっている人にはスタンプカードにスタンプしてもらえるんですものね。

私の場合は、買い物袋を辞退していません。
だって、袋はごみ袋に流用しているからです。

袋を辞退したからといって、エコに貢献できる二酸化炭素はそう多くはないのではないでしょうか、というのが私の持論。

だからといって、エコを実際にしていないのではないですよ。
エアコンは極力つかいませんし(今夏は全く使用せず)、フードマイレージを意識してなるべく国産のものを消費するようにしています。
だから、外食は友人との会合ぐらいで、『おうちごはん派』です。
手作り石けんを作り始めたので、外国産のオイルを使用することが多いのが、たまにきずですが。

フードマイレージは、輸送費にかかる燃料を減らすことにより、 CO2を減らそうというキャンペーンです。
だから、『地産地消』、外国からの食べものは長距離を移動しなければならないので、燃料を多く必要とします。

それだけではなく、ノンヘルシーなものまであって、ぎょっとします。
秋鮭がおいしい季節ですが、スーパーでは北海道産の鮭の他にノルウェー産やチリ産のものが置かれています。
見た目は、ノルウェーサーモンは脂がのっていてつやつやおいしそう。
北海道産は脂はなく、おいしそうに見えません。

ここがミソなんです。
ノルウェーやチリの鮭は養殖ものが多く日本に輸入されていますが、逆に北海道産の鮭は『ヘルシーサーモン』として、欧米に輸出されているとか。

トロを好む日本人向けに脂肪を蓄えたマグロや鮭が輸入され、当の日本人は脂肪太りに、欧米人は日本の鮭でヘルシーになる構図です。

それと、考えさせられたのは、サトイモ。
平成19年の日本の野菜自給率81%に対しサトイモは65%で、輸入サトイモの99%は中国からの下処理済みのものだそうです。
冷凍食品の表示を見ると中国産と書かれているのだとか(私は国産を剥き剥き)。
この冷凍食品は外食産業にもよく使われていると聞くと、手作り派になるのもいたしかたありません。

石けんも手作りした方が圧倒的に肌に良いものができるし、何といっても、何が入っているかわかっているのが自分で作る強みです。

と、いいながら、石けんを作っているとパン作りまでしようとは思わなくなるので、石けん作りなし・パン作りあり、の方がフードマイレージには貢献できるなあ。

<参考記事>
ぜんざい一杯0.2pocoなんですって
食品買ってCO2削減した量

2009年11月06日

黄連解毒湯の石けん

黄連解毒湯材料黄連解毒湯石けん私の脂漏性湿疹を、ものの見事に治してくれた黄連解毒湯

これに使われている中薬は、外用にも使われるものなので、石けんに仕立てたらどんな感じになるかと、作ってみました。

黄連、黄芩、黄柏はみな黄色く、三黄と呼ばれています。
黄芩、黄連、黄柏の順に上焦、中焦、下焦に働きかけ、解毒してくれるのですが、熱毒に効くので冷え性には不向きかと思いきや、私のそのときの症状にはとてもよく効いてくれました。

※ 上焦は心・肺を、中焦は脾・胃を、下焦は大腸・小腸など下腹部を指します。


EXVオリーブ油60%、米油5%
シアバター5%、ひまし油5%
バーム油10%、ココナッツ油15%
先入れはちみつ30g
黄連6g、黄芩(おうごん)4g、黄柏(おうばく、キハダ)4g、梔子(しし、クチナシ)6g
鹸化率95%

総油脂量は500gです。
なぜか、でき上がりはとっても柔らかいです。

<参考記事>
苦参丸(湿疹に)
頭の湿疹その後
ぴったりの漢方薬を選ぶのってむずかしい

[使用感]
『これはいい』と感激はしないけれど、普通に良い感じです。

もちろん、顔・髪・体すべてにオーケーです。
ハーブを使った石けんは三拍子揃ったものが多いけれど、中薬使用の石けんでこれを満たすのは少ないことを思えば合格点といえます。


2009年11月05日

カロチン石けん(キッチンソープ)

カロチン石けん『オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る』(P105)に載っているカロチン石けんを微妙に変えて作ってみました。
鹸化率は台所用なので97%にして、重曹を10%加えています。
レッドパーム油が60%も入ると、色はまるでオレンジジュースのよう。

本には溶け崩れない方が長持ちして使いやすいとのことでしたが、私にはこれでもメチャ柔らかいです。
やはり、レッドパーム油はホワイトパーム油より、常温で固まっていない分、あまり硬い石けんにはならないのが実証されたようです。

製品によってバラツキはあるでしょうが、ホワイトパームは融点40〜42度のものが最適ですと書いてあるのに対し、レッドパーム油はイエナ商事のHPで融点21〜23度とあり、我が家では真冬にならない限りはレッドパーム油は液体のままです。
10月からココナッツ油は固体に、引き続いてホワイトパーム油も固形になりましたが、11月になってもレッドパーム油はサラサラしているので扱いやすい状態です。

[使用感]
やはり、私にはこの石けんはキッチン用に使うには柔らかすぎます。
柔らかいのに、石けんは薄くなると、もろくパキンと砕けてしまいます。
基本的に石けんクレンザーのコンセプトで作っているので、水を含ませたタワシでクルクルしていると、ある程度の圧が石けんに加わるのでそれに耐えうる強度が必要なのです。

それに、柔らかいということは、タワシに泡だけがつかずに、細かい石けん部分がそのままついてしまうので、鍋などを洗うときには、ゆすいでも石けんがくっついたままのときがあります。
すすぐときは、流水の勢いをかけるだけで石けん分は落ちてほしい。
手でいちいちこすってすすいでいたら、手の皮脂まで落ちて手がガサガサになるじゃありませんか。

2009年11月04日

緑茶石けん(茶のしずく風)

緑茶材料緑茶石けん先日作ったお茶の石けんは、茶のしずく風という割には黄芩(おうごん)とユキノシタを入れていませんでした。

そのときは手持ちがなかったせいですが、今回はそれもいれた石けんを作りました。


EXVオリーブ油60%
ホホバ油5%
シアバター5%
ひまし油5%
パーム油10%
ココナッツ油15%
先入れ蜂蜜30g
緑茶8g
黄芩3g
カモミール3g
ユキノシタ3g
アロエ末小さじ1
抹茶大さじ1
シークレイ小さじ1
鹸化率95%

油脂量500gです。
いろいろハーブや中薬を入れるときは、およそ全量20gぐらいになるように平均していますが、これは緑茶を意識しているので、他のものより多めです。
半分に分けて、いつものように水と油に浸出させています。
アロエ末、抹茶、シークレイは、型入れ時です。

<参考記事>お茶の石けん

[使用感]
やはり、この配合はなかなか好きです。
アロエやクレイ、緑茶の効果か、すっきりさっぱりとします。
もちろんカモミール・蜂蜜も良いのです。

黄芩・ユキノシタはよくわかりませんので、入れなくても意図した石けんになると思います。

2009年11月02日

手作り石けんを使ってみて(使用感)

手作り石けん全般にいえることですが、

1. 抜け毛が減ります。
2. ヘアダイの間隔が延びます。
3. 市販の普通の石けんより、汚れ落ちが良いです。
4. 過剰オイルのおかげか、手が荒れにくいです。

1. 手作り石けんを使うと抜け毛が少ないみたいなのよねと、母に言われて初めて気がつきました。
私の母は、お風呂場で洗髪しているとき、排水口の所にブラシを置いて髪の毛が排水口に流れないようにしているのだそうです。
その、ブラシについた髪の毛の量が、今までとは全然異なり、少なくなったといいます。
そう言われて自分でもツラツラ考えてみたら、排水口にくっついた髪の毛を取る回数が減っているなと思いました。
ネットでも、抜け毛が減ったと言っている方々が結構いらっしゃいます。
女性でも加齢とともに薄毛になっていくのは、女性用かつらやヘアピースを使っている人がいることから、おわかりでしょう。
髪が抜ける恐怖は、私は脂漏性の湿疹を起こしたときに味わっていますので、これは嬉しい効果です。

2. ヘアダイの持ちが良いことについては、自分でも感じていましたが、母も私の髪の毛の染まり具合が良く、その状態を保つ期間が長いことに気づいています。
「なぜだろう」と母は申します。
ヘナ木藍入りで染め続けているだけで、変えたものといったら、液体の石けんシャンプーから手作り石けんに変えただけなんです。
ネットで検索してみると、
「美容院でヘアダイをすると髪の毛が伸びるのが早いけどなぜか」という質問に対し、化学物質が頭皮を強く刺激するため、髪の毛が伸びる機会を与えているのだという答えがありました
髪の毛は頭を守るために本来生えているもの。
だから、頭皮に刺激が加わると、それを守るために髪が伸びるというわけ。
手作り石けんは苛性ソーダは使いますが、後は油と水だけです。
私が使用していた石けんシャンプーは、太陽油脂のパックスシリーズや大地を守る会のものですが、液体のシャンプーは、成分は水が大部分ですので、腐らないための物質は必要です。
水はいろいろなものを溶かしこむすばらしい溶剤ですが、水が加わると、あらゆるものが腐りやすくなります。
魚や野菜や肉などを保存するより、乾物の方が持ちがいいことは、誰でもが知っていることですが、そこから考えて、化粧水や液体シャンプーに防腐剤や保存料が加えられていることはついつい忘れがちです。
手作り石けんは、市販のシャンプーに比べると、とてもマイルドなので、髪本来の伸び方をするのだろうと思います。

3. 手作り石けんは油が化学反応するさいできるグリセリンを抽出することなく、そのまま閉じ込めて石けんになります。
このグリセリンは、水溶性の汚れも油溶性の汚れもよく落してくれます。
マルセイユ石けんは伝統的に絹やウールのおしゃれ着洗いに使われていたとありますが、洗濯機に放り込む前に手作り石けんで部分洗いをすると黄ばみがなくなり、とても綺麗になります。
よく使われる青さらしも真っ青といったところでしょうか。
キッチンなどの汚れにも、ブラシにこすりつけるときれいになってくれるので、お掃除が結構好きになっているかも。
このとき泡が立たなくても、グリセリン効果で落ちます。
これは、ジェリーフィッシュのメルマガで前田京子さんが同じようなことをおっしゃっているので引用します。
 M:「手作り石けんで洗顔するときには、とろりと溶け出した
 グリセリン成分が、水分をたっぷり含んだ皮膚の上をきれいに
 覆うことが、汚れを落とすのに一番大事なポイントです。
 ですから、『泡』そのものは、実のところ、洗顔にあまり必要
 ないんです。
 それよりも、その成分をなめらかに広げるには、石けんを使う前に、
 ぬるま湯でよく顔をぬらして、肌の表面の角質に水分がたっぷりと
 しみこんでいるようにすることの方が、大切なくらいです」

4. 顔や体に吹き出物ができてしまうので、私の作る石けんは鹸化率を95%にしてあります(鹸化率が高い方が油も酸化しにくく硬い石けんができます)が、5%でも過剰オイルがあるおかげか手が非常に荒れにくいです。
通常拭き掃除をしていると、ほこりや洗剤のせいで指先がひどくカサカサになってしまうのですが、秋(中医学では『燥』の季節と呼びます)になっても具合が悪くなりません。
北欧で使われているという白木の家具のソープフィニッシュを知り、自宅の木製品の汚れを取るときに石けんをつけて拭くのですが、こびりついた垢のようなものはすぐ取れ、木はツヤツヤしてきます。

「もう、手作り石けん以外使う気がしない」
と、言ってくれた友人がいますが、私も同じ意見です。