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2009年05月29日

飲むバラ水

飲むバラ先日、アロマテラピーの施術を受けに行ったところ、初めにローズウォーターの水割りを出されました。

まあ、ローズウォーターって飲めるの?!

口に近づけると、バラの香りが広がって。。。。
一口飲むと、何だか化粧水を飲んでいるような気分になります。
何となく、一口で留めておきましたが、施術後に聞いてみると、7:3ぐらいで水で割っているそうです。

あら、だけどKENSOのものは食品で輸入されていたのかしら?

KENSOに尋ねてみると(電話して確認しました)、食品では輸入されていないけれど無菌なので飲もうと思えば飲める、ということでした。
これは、自己責任で、ということですね。

自分で納得して飲むのなら問題はないのですが、少なくとも営業されている方が内容を知らない人に出されるのはどうかと思います。

その後調べてみると、芸能界では飲むバラが流行しているらしい。
それは、ブルガリアのエニオ・ボンチェフ社のオーガニックローズウォーター。
自分で濃さを調節できることとオーガニックで飲用として輸入されていることが気に入り、試してみました。

カップ1杯(150ccぐらい)で濃いめに1包を入れ、口に近づけても、『ん、化粧品の匂いではない』。
飲んでみると、意外とすっきりしていて、化粧水を飲んでいるような気になりません。
『これって、オーガニックのおかげかしら?』

太陽浸出法で作られたタウトロッフェンのローズウォーターも、やたらとバラの香りがするわけではなく、すっきりとした自然体の嫌味のない香りで、飲むバラ水もそれに似ています。

今まで、ローズウォーターはバラの強い香りがするものだと思っていたのが、何だかきれいにくつがえされた気分です。
しかし、飲むバラ水は私の好みからいうと、濃さが足りないような。
カップに1包だけでなく、2包、3包と入れればよいのでしょうが、お値段を考えるとそれでは高価というもの。
500ccペットボトルに1包入れる方もいらっしゃるとか。
それでは、ほんのり香るだけなんでしょうね。

2009年05月23日

とうとう石けん作りにはまってしまいました

シアオリーブシアオリーブ型入れMPせっけん(溶かして注ぐ)は試してみても、苛性ソーダを使うせっけんには、はまるまいと思っていたのに、とうとうすっぽりはまり込んでしまいました。

シアバターをいろいろ試したおかげで、在庫がいっぱいあるし、一度に多く使うにはもうせっけん作りしかないと、始めてしまったのです。

最初は、シアオリーブバー。
オリーブ油と苛性ソーダを合わせて、グルグルグルグル。
.....かきまわすこと、20分。

前田京子さんの本には、できるだけ早くかき回すとありますが、それって1分間に何回まわせばいいの?
ネットで調べると1秒間に3回をめざしてとあります。
1分間に180回なんて、無理無理。

それにしても、1秒間に2回ぐらいだったかも。
それって遅すぎる。
固まらなかったら、悲劇を通り越して、真っ青です。
(本にはリバッチの方法は載っていなかったので、固まらなかったら捨てるしかないのかと思ってました。)

それで、再びできるだけ早くかき回して20分。
ある意味、できるだけ早く、という書き方は正しいですね。
1秒間に3回を5分ぐらいなら続けられますが、20分続けるのは私には無理というものですから。

その後、ボールにラップをして、字が書けるくらいもったりしてくれば(トレースという)型入れどきとあり、オリーブせっけんの場合は目安が24時間と記載されていたので、翌日様子をみればいいかな、と思っていたのです。
が、3時間後に見るとすでにかなり固まっていて、写真で固まり過ぎと書かれている状態になっています。
???

24時間が3時間で固まるものなの?

この疑問が、翌日、再びせっけんを作ろうとした原動力になったのは確かです。
2回めはマルセイユせっけん。
同じような色だと区別がつきにくいので、薄緑にくちなし色素で着色したつもりなのですが、水分が飛んで、だんだん乾いてきたら、シアオリーブと区別がつかないくらい白くなってしまいました。
マルセイユは型入れまで14時間ぐらいかかりました。

ラップしたまま寝ても大丈夫と本にはありましたが、翌日にずれこむと出かけなければならないときは何だかせわしないのです。
せっけん作りは、天然酵母のパン作りと似ています。
最初は酵母が活動するまでせっせと練り、後はパン種がふくらむまで待てばいい。
せっけんも、油がアルカリと反応する(鹸化)手助けをかき回すことで行い、後は固まるまで待てばいい。

でも、パンは冷蔵庫で酵母の活動を遅くしない限り、1日で焼けるんですよね。
鹸化するのって、遅いわ。
だから、皆さん、トレースが出るまで湯せんにかけて何時間もかき回し続けたりするんでしょうね。

分量をまちがわないかぎり、混ぜ方が悪かったから固まらなかったということもありません。いつかは必ず石けんになります。

トレースが出るまでかき混ぜ続けるより、『待てばいいのよ待てば』のこの姿勢、せっけん作りはのんびりとやるものと考えた方がゆとりのある生活ができます。

<関連記事>ラベンダーとローズのMPソープ

2009年05月15日

ピールはわたの部分で作るのよ

皮つきピール<br />
<関連記事>夏みかんのピール

母も友人から作り方を聞いたのですが、母からピールの作り方を聞いたとき、白いわたの部分で作るのよ、と言ってました。
でも、ネットで検索すると、わたの部分は苦いので、こそげとる、なんて記事が多く、はて?外皮つきで作るレシピもありかしらと思いました。
薬膳の考え方からすれば、外皮の部分もわたの部分も網めの部分も種さえも、くすり。

本来のピールはどうなの?

調べていてもよくわからないので、自分で試してみることにしました。
ベジタ(大地を守る会の野菜の宅配)に入っていた1個の夏みかんで、外皮つきのまま前回と同じように作ってみたのがこの写真です。
八つ割りで作り、まだ温かいうちに一つ味見をしてみましたら、これってナツメを煮たときみたい。
皮と実との固さのギャップがあります。

ところが、できたてはまだギャップ程度だったのですが、乾燥させるため放置していて2日後に味見をすると...
つるつるした外皮にはシロップがまだ残っている状態だったのですが、もういけません。
外皮はたべられるどころの状態ではなくなってしまいました。
固いのなんのって。

これで、私は身をもって、『ピールは外皮を薄く剥くべし』、を実感いたしました。
よーく考えてみれば、市販のピールに外皮なんてついてないですねえ。

むか〜し購入した佐藤雅子さんの『私の保存食ノート』に目が止まり、開いてみると、

ピールは皮の部分で作るとお思いの方がいらっしゃいますが、白いわたの部分でつくるのです、

と、ちゃあんと、書いてある。

それに、砂糖なしのコーヒーで夏みかんの砂糖煮を食べるのが好きです、とも書いてあります。
うん、うん、そうなのよ、私も一緒。
ピールを一口、口に入れてコーヒーを飲むと、口の中にかぐわしいみかんの香りがひろがって、オレンジのコーヒーを飲んでいるような錯覚を覚えます。
<関連記事>水出しコーヒーその後


2009年05月08日

ムーランルージュと名付けられたパンジー

ムーランルージュ<br />
ムーランルージュというパンジーはフリル咲きパンジー。
その独特の色合いが、普通のパンジーとは一味違っています。
イタリア貴族が作出したというとおり、色みは渋いけれど、どことなく華やかで、ベネツィアの仮面舞踏会を想像させます。
ムーランルージュ(赤い風車の意)はフランス語だけど、貴族間ではフランス語で話をしていたというから、イタリア人が作ってもフランス語なのかしら。

茎が長く、ブーケのように、活けることを目的に作られているらしいのですが、なぜか私の栽培した株はダラーッと横に垂れてしまいます(サンパチエンスを植えたらぴんしゃんしてきました)。
おまけにダンゴムシが大好きな品種らしく、他のパンジー・ビオラに比べると、圧倒的にこの鉢だけダンゴムシの数が多く、花びらを食べられてしまいます。
手前の黄色系統の苗は、ダンゴムシがかじったその後の姿。

あまりに悲惨な株だったので、小ぶりにサンパチエンス(サカタノタネが作出したインパチエンスの優良品種)を育てようと真ん中に植えてしまいました。
ムーランルージュの方は、季節的にもうおしまいと思って。

ムーランルージュのナーサリーであるイタリアのファーメン社は、世界最古のナーサリーとか。
お城の花を活けるために作られたので、ファーメン社の社長は城主で、貴族というわけです。
フリル咲きのパンジーの系図をたどれば、ファーメン社に行き着くといいます。

ポンペイやアマルフィの近くにあるらしいのですが、ファーメン社は半径50kmの場所に世界遺産が四つもあるということです。
後の二つはナポリとカゼルタですね。

今年の秋にはムーランルージュでハンギングバスケットを作るべく、種をとっておきましょう。
一株ごとに違う色合いなので、足りない分を苗を買い足して、10個も植え込んだら、きっとブーケのイメージに近くなるでしょうし、ハンギングならダンゴムシもつきにくいかもしれません。

<参考>
ムーランルージュ訪問記
フリル咲きパンジームーランルージュ

2009年05月07日

バラの精油は豪華だけれど

バラ(ソンブレイユ・バリエガータデボローニャ・マダムイザクプレール)<br />
今はバラの咲く季節。
この写真のバラのうち赤紫のは、マダム・イザク・プレール。
ふくいくとしたバラ特有の濃厚な香りを放っています。
化粧水にローズウォーター(芳香蒸留水)を使うと、生のバラとダブルで香りが漂い、ローズの精油の入った石けんを使うと、さらにトリプルになって、今どれが香ったのかわからなくなり、バラの魔法にからめとられたようになります。

バラは古代から、その芳しい香りゆえ花の女王と呼ばれ、交配を繰り返されていますが、精油に使われる品種は、Rosa Damascena(ロサ・ダマスケーナ)という原種の一つで、一般にはダマスクローズといわれます。
中国が起源のものはチャイナと呼ばれていて四季咲きが多いのですが、中薬に使われる玫瑰花(マイカイカ)はハマナスのことで茎に細かい毛がびっしり生えていますし、月季花はコウシンバラ (Rosa chinensis) のつぼみ、金桜子はナニワイバラ (Rosa laevigata) の実です。

メディカルアロマで使われるエルバ・エルヴェティカのラインナップでは、現在、ローズの精油はありません。
その理由は、医療用に使うには高価すぎるから、というもの。
非常に合理主義のヨーロッパ人にとっては、その理由だけで使われなくても当たり前ということになるのでしょうが、バラの香りが大好きな私にとっては寂しい限り。

アロマテラピーが香りの療法だと思っている人にとっても、『えっ、ローズがないの!』と、いうことになるでしょう。
社名が変わりエルバ・エルヴェティカになったのですが、旧エステル社のときはローズもラインナップされていたと聞き、まだそれを扱っているところで、名残を惜しんでローズの精油を購入しました。

ですから、分析表(ちゃんと合計が100%になる、細部まで記載されたすごい表です)もあるので、そのロットの主要な成分を記載しておきます。
分析表は、その精油の割合を示すもので、何cc入っているというものではありません。
精油全体のうち、その成分が何パーセントの割合で入っているということで、全体のバランスをみることができます。

1%に満たないものは、省略して(1%に満たない成分がとっても大事なこともあります)、
カラムという管を通って時系列に抽出された成分は、

No. 経過時分 成分
25 63.6 HEPTADECANE C17 +

NERAL

3.05
36 68.3 CITRONNELLOL 23.4
39 70.5 NEROL 6.41
43 73.3 GERANIOL 11.89
45 76.1 NONADECANE C19 18.94
46 77.0 9 NONADECANE C19 4.73
49 81.5 ELCOSANE C20 1.90
51 83.2 METHYLEUGENOL 1.90
53 87.1 HENEICOSANE C21 8.70
58 91.7 EUGENOL 1.06
68 97.2 TRICOSANE C23 MW=324 1.75
72 100.5 E,E-FARNESOL 1.57

このロットは76まで成分が抽出されています。
分析時間の後半に主要成分が多い精油は、分子の軽い揮発性の成分を多く含まない精油ということです。
バラの複雑な香りは、こんなところからも来ているのでしょうね。


2009年05月06日

ラベンダーとローズのMPソープ

ラベンダーとローズのソープ<br />
Melt&Pour(溶かして注ぐ)のMPソープに真正ラベンダーとローズオットー(水蒸気蒸留)の精油を入れたものを作りました。

あいにく素敵な型はなく、お試しでジップロックのコンテナーに流し込んだので、こんな形、です。
おまけに、底を押したらポンと抜けるのかと思いきや、全然抜けないので、牡蠣用の貝剥きで四等分したのです。

生活の木のMPソープ100gには、3cm程の大きさに切って500Wの電子レンジで20秒溶かし、精油10〜20滴、ハーブパウダー耳掻き1杯加えると記載されていたのですが、袋には塊が二つ入っており、50gずつだと思い、それぞれに精油を14滴加えました。

できあがったローズの石けんをお風呂で使用したら、5時間以上たっても体からバラの香りがします。
バラは大好きな香りではありますが、ずーっとバラの香りがつきまとい、いささか辟易しました。

それで、入れた精油の割合が多すぎたのではないかと懸念し、調べると、50gで10滴以下や、100gで15滴と書かれているサイトもあります。
私の場合は、精油に対して超敏感なので(テルペンアレルギーかもしれません)、洗い流してそれほど皮膚に精油が残らないと思える石けんでも、この半量(要するに50gで7滴)でよかったのではないでしょうか。

石けんに入れた精油がこんなに香るなんて、驚きです。
石けんそのものが強く香るものは多いけれど、この石けんは石けんそのものより使用後の方が強く匂いを感じました。


2009年05月05日

夏みかんピールとクリームチーズのパン

クリームチーズとピールのパン<br />
夏みかんピールとクリームチーズを中に入れたパンを作りました。
具を大きくすると焼いている最中にパンクする恐れあり。
思わず、消極的に小さくしてしまいました。

具にあたらない部分のパンを食べるとバターがほしくなりますが、チーズとピールが当たると、結構イケルお味です。
このパンて、おにぎり感覚ですね。

転落して骨折してからこのかた、ずっとパンこねをすることができませんでした。
ほぼ1年ぶりに作ったので、感が鈍っていますが、できあがったパンを一口ほおばると、地粉とホシノ丹沢酵母独特のもっちりした味が広がり、『自分で作った私のパン』を思い出しました。

<関連記事>
ハイビスカスのロールパン
ポン・デ・ケージョをパスティス・デ・ナタと間違えた
ホシノ酵母のクロワッサン
ポルチーニ入りフォカッチャ

2009年05月04日

ペチュニアのハンギングバスケット

ペチュニアのハンギングバスケット<br />
ペチュニア・アップ<br />
去年の10月に退院したときにビオラやバコパのハンギングバスケットを作りました。
それは、まだ咲いてはいたのですが、かなり徒長して茎が長くなってしまったので、水が足りなくなると側面に植わっているものは、だらーんと下に垂れて。
7か月も楽しませてくれてありがとう、という感謝の気持ちは持ちつつも、ペチュニア・スイートプレジャーに植え替えました。

もちろん、まだ達者な株は他のプランターに植えましたよ。

このスイートプレジャーは、中輪の多花咲き、暑いのに強くて蒸れに強いという優良品種。
ごく普通のペチュニアなら、とってもお安くバスケットができるのですが、あいにくこの一株は高かったので、何か月持つかヒヤヒヤです。

でも、この写真は植えつけて4日めなんですよ。
普通の植物なら2週間は立ってるといってもおかしくないほど、いっぱい咲いてくれて、お・ど・ろ・き、の品種です。
ピンク4株、バイオレットと赤紫3株を下から斜めに、床屋さんのように配して植えてみました。
ピンクとバイオレットに比べると赤紫は一回り小さいのですが、同じスイートプレジャーです。

最近、ハンギングバスケットは、せいぜい2〜3種類の植物を2〜3種類の色合いで植えるのが、長く楽しむコツではないかと思っています。
いろいろな植物を植え込むと、成長の違いや、横に這うもの、上に延びるもので、バスケットのラインがガタガタになるし(プランターのような平面ならかえっておもしろい)、色々な色を加えると、遠目でみたときに細かく色が入って訴求感が薄れる感じ。

だから、色を散らさずにマス(塊り)の状態のように植えてます。

<関連記事>
新年のバスケット
ホワイトのハンギングバスケット
ハンギングバスケット(ブルーデージーとオステオスペルマム)

2009年05月03日

夏みかんピールとクリームチーズのパウンドケーキ

夏みかんピールとクリームチーズのパウンドケーキ<br />
自家製の夏みかんピールとクリームチーズを入れたパウンドケーキを作りました。
フィラデルフィアクリームチーズ1箱、八つ割のピールを6個入れたので、具はふんだん。
焼き上がって、うすーくうすーく切り味見したところ、ウワーッ、おいしい。
で、さらに普通の厚さにして二切れも食べてしまいました。

生地そのものにクリームチーズを練り込むより、直に舌にクリームチーズが触れた方がおいしさが際立つと思い、パウンド生地に具として入れて焼いています。
ドレッシングの中に溶けた塩気より、サラダに振った塩の方が、塩の結晶が舌に乗ったときに塩気をとっても感じるのといっしょ。
栗もペースト状態だとサツマイモと変わりがなくなるし、素材の持ち味を出すにはゴロッとした大きさが必要なんじゃないでしょうか。

材料は、
バター(よつ葉) 200g、
きび砂糖 180g、
卵(平飼い) 5個、
薄力粉(地粉) 200g、
クリームチーズ(フィラデルフィア) 250g、
夏みかんピール 2/3個分、
焼成時間は、170度で1時間 です。

基本的には添加物なしの生活をしているので、ベーキングパウダーは使いません。
卵の力だけでふくらましています。
だから、市販品に比べると重たい触感ですが、そこが手作りの良いところです。
うまみが、ぎっしり詰まってます。
(クリームチーズに安定剤が入っているのは、目をつぶってます)

<関連記事> 夏みかんのピール

2009年05月02日

夏みかんのピール

夏みかんピール<br />
田舎から夏みかんが送られてきたわよ、と母からお知らせが。
いつもだったら、そうなの〜...ピール、作って〜
と、頼むところです。

学校にいっているときは、授業があるときは祝日なんてありませんでした。
中国人は、よかれ悪しかれ日本の祝日は気にしないので、祝日だから授業をはずすなんてことはありません。
だから、3年間、私にはゴールデンウィークはなかった。は〜。

今年は、久々のゴールデンウィーク、面倒なピールも作る気、あり。
皮の8割から同量の砂糖に、さらにまぶすための砂糖が入るので、ピールが純然たる薬膳かどうか、ということは気になさらず。
滞っている気をめぐらすのが大得意の柑橘の皮をお茶受けにして、ここは久々ののんびり気分を楽しみましょう。

みかんは、乾燥した皮部分、内側の白い部分、袋の網の目状の部分、種子、葉っぱと、すぺて中薬です。
ピールに使われる白い部分は、橘白(きっぱく)と呼ばれ、陳皮のように、痰を乾燥させて散らすのではなく、脾胃の湿をとるのにすぐれています。
もちろん、陳皮と同様に体を温める効果があります。
オレンジ色の皮の部分だけだと橘紅(きっこう)と呼ばれ、陳皮は橘紅と橘白が含まれます。
橘紅は一番外側の部分ですから、発散する効果が高く温める力も強い。
その内側の白いわたの部分は、胃の調子を整える。
う〜ん、みかんの成り立ちというか、みかんが自分自身を守っている効果が、人に対しても同じように発揮されてますねえ。

このレシピは、母が友人から聞いたレシピで作っています。
一番面倒だったのは、ピーラーで薄く皮を剥くところ。
後は、よくある茹でこぼしではなく、熱湯を注いでさめるまで待って(さめるのに1時間ぐらいかかったかな)こぼします。
それを3回やったら、砂糖を入れて透明感が出て糖液が少なくなるまで煮ます。
ざるにあげて乾燥させてから、砂糖をまぶす。

大きな夏みかん4個分を八つ割りにし、糖液で煮る前に測った重さの8割程のきび砂糖をいっぺんに入れました。
いっぺんに入れると皮が固くなると書かれているページもあったけれど、意外と柔らかく適度な苦みで、なかなかイケル。

熱湯を注いでさめるまで待つのは、時間がかかるけれど、作業する時間がかかるわけではないし、ただ他のことをして待っていればいい。
酵母のパンを作るときのようで、私向き。