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2008年01月31日

花粉症の季節ですね

1月からの3か月の授業に薬剤学というのがあります。
中薬から方剤を作る授業のようです。
膏剤(軟膏のような固さで、煎じ薬に蜂蜜や砂糖を入れることによって保存性を持たせたもの)が作れたらおもしろいでしょうね。
中国では、良いとこの奥様はご自身の膏剤をお持ちなので、膏剤を持っているということがステータスになるそうです。

方剤も、3味や4味のものから組成できるものなら、割と気軽に煎じ薬にできますが、何種類もの中薬を必要とすると面倒で、湯液(煎じ薬のこと)が一番吸収しやすいので早く症状が良くなるといわれても、なかなか手が出ません。
そして、4味で組成される黄連解毒湯などは、黄連の苦さのため煎じ薬にしてもきっと飲めないでしょうし、甘草の入った方剤は、その舌に絡みつくような甘さのため、まずくて私は飲めません(人によっては甘草に対してこのような状態にはならないらしい)。

明日から2月。
花粉症の人にはつらい季節が待ち構えています。
『玉屏風散』は、黄耆白朮防風の3味で作れる方剤です。
宝石でできた屏風を立てるように、皮膚の表面にバリアを作り、衛気(体の表面を守っている気)の不足を補います。
人に比べると、それほど暑くもないのに、昼間だらだら汗をかくような人に、より適しています。

煎じるのが面倒だわという方には、イスクラが輸入している「衛益顆粒」という漢方薬もありますよ。

<関連記事>
玉屏風散をお茶がわり
小建中湯茶

2008年01月28日

中医学的治療の選び方

中医学の古典である『黄帝内経・素問・異法方宜論』には、推拿・鍼・気功・湯液・導引などが中国のどの地方から発展したかが記載されています。

東方之域、天地之所始生也。魚塩之地、海濱傍水。其民食魚而嗜鹹。皆安其処、美其食。魚者使人熱中、塩者勝血。故其民皆黒色疏理。其病皆為癰瘍。其治宜砭石。故砭石者、亦従東方来。

西方者、金玉之域、沙石之処、天地之所收引也。其民陵居而多風、水土剛強。其民不衣而褐荐、其民華食而脂肥。故邪不能傷其形体。其病生於内。其治宜毒薬。故毒薬者、亦従西方来。

北方者、天地所閉蔵之域也。其地高、陵居、風寒冰冽。其民楽野処而乳食。蔵寒生満病。其治宜灸焫。故灸焫者、亦従北方来。

南方者、天地所長養、陽之所盛処也。其地下、水土弱、霧露之所聚也。其民嗜酸而食胕。故其民皆至理而赤色。其病攣痺。其治宜微鍼。故九鍼者、亦従南方来。

中央者、其地平以湿、天地所以生万物也衆。其民食雑而不労。故其病多痿厥寒熱。其治宜導引按蹻。故導引按蹻者、亦従中央出也。

砭石は東方、毒薬は西方、灸は北方、九鍼は南方、中央は導引・按蹻、と書かれていますね。
それぞれの治療方法の長所や短所を知っていると、この症状だったらこの治療方法が最適なのではないかと選ぶことができます。

それでは、頸椎症ならどうでしょう。
総合治療が一番効くような気がしますが、日本でそれを行える治療院は非常に少ないのです。
黒龍江中医薬大学の外来での研修では、先生は推拿の手技の一つであるバン法で患者さんをどんどん治療していました。
それがドンピシャ決まれば回復が早いのですが、バン法は結構危険技なのです。(私は、これで頸椎症が出てしまったのです。)

私は、結局鍼で軽快させることができました。
推拿(もちろんバン法抜き)だと皮膚の表面に起きる摩擦で何だか痒くなって来るし、深部に欲しい刺激が足らなかったからです(皮膚に摩擦が起きないよう、しっかり推拿できる方もいらっしゃいます)。

人によっては、鍼治療そのものが苦手な方もいらっしゃることでしょう。
そういう方にとっては、それがいくら最善でも二の足を踏んでしまうでしょう。
漢方薬でも、蝉退(セミの抜け殻)が入っているものだと知っただけで、別の薬に替えて欲しいという方もいるとか。
先生は、蝉退入りの方がこの人には効くんだけどなあと思いつつ、別のものに替えたそうです。

漢方薬も、発熱しているのに誤って(たぶん自分の家にあったのだと思います。中国の事例。)附子理中丸を飲み、高熱になったりしたケースをみると、弁証を誤るとかえって症状がひどくなることもあります。
そんなときは、自然治癒力を高める方法である鍼や推拿が適しているのかな、と考えることがあります。
それに、鍼や推拿も受けるとだるくなったりするので、重病人には受けられないケースも出てくる、それなら気功が良いのでしょうか。

気滞で気が滞っている人に対する漢方薬もありますが、気が滞っているのなら直接気を動かすことができる気功が適しているとも思えますし、逆に打撲したらそのままにしておかないで、瘀血を早く散らすことができるように漢方薬を飲んだ方が良いのではないかとも。

その人の症状や向き不向きによって選ぶ治療方法は変わっていくと思いますが、中国での治療は、

総合的に治療してもらえるのは早く治したい患者にとっては嬉しいけれど、病院(黒龍江だけかもしれませんが)の料金システムにより、治療方法が増えると、それぞれに料金がかかるのです。
医師の先生方も人の子、病院側の利益も考えると自然と総合治療になるようです。

けれど、日本と比較すると漢方薬の値段といい、メチャ安です。

2008年01月24日

カドフェルのローズヒップと花

冬のカドフェル<br />
プラザーカドフェルのローズヒップを取らずにいたら、冬だというのに花も咲いてしまいました。
冬は、葉っぱを落して春に向けて精気を蓄えなければならない時期。
それなのに、実と花と両方つけて大丈夫なのかな。

自然主義の私は、植物まかせですが、良い花をつけさせようとするバラ愛好家は、たぶんこんな栽培はしませんね。
冬の花は小さいし。

<関連記事>
今年のカドフェルは大きい

2008年01月23日

エシレバター(echire)

エシレ<br />
英国王室、フランス大統領府、モナコ王室などの御用達といういわく付きのエシレバター。
たまたま最寄りのスーパーで見かけました。
高級品バターということとフランスから空輸されていることもあり、50gのお値段も、「えっ」というお値段です。

ワクワクしながら、一口手製のパンに塗って頬張ってみると、
『ん、旨味があまり感じられない。』
『クリーミーだけど、醗酵食品特有の醗酵の旨味はあまり感じないなあ。』
というのが、感想です。

帝国ホテルの醗酵バターも食してみましたが、よつ葉の醗酵バターの方がより旨味を感じます。
牛乳の中のクリームに乳酸菌を加えて醗酵させたものをチャーン製法で丁寧に練り上げましたと、帝国ホテルのにもよつ葉のにも書いてあります。

エシレは、そのチャーン製法で、通常ステンレスの桶を使う所をチーク剤の桶で手作りしてるのだとか。
味噌、醤油、漬物など、湿度の高い日本では、醗酵食品は数えきれないくらい昔から作られています。
バターといえども、醗酵食品。
日本人が醗酵食品の味がわからないはずがありません。

しかし、超高級バターなのに満足感が得られなかったので、否、そんなはずはない、と、目をつぶって舌に味を集中させて食べたり、おかしいなおかしいなと思いながら、ついつい食パン1枚とフェンネルパン2個も食べてしまったら、夕食タイムになってもお腹がすきませんでした。
やはり、バターは脂肪分ですものね。

2008年01月21日

ナンプレ(数独)の難問

ナンプレの難問って、いったいどのくらいの人数の人たちがスイスイ解いているのでしょう。
ネットで難問の攻略法や解法を検索すると、難問の解き方の中には、もしこのマスが〇〇だったら、という仮定法を使い、何手先で破綻するからこの数字ではないという方法を解き方として解説しているところが多いこと、多いこと。
Why?

理詰めで解けますというナンプレには、その解き方ではダメなんですよ。
だって、ちゃんとそのことは書いてありますから。
だから、その方法を使ったら、その問題を解いたことにはならない。
確かに、仮定法を使うとパズル自体がおもしろくも楽しくもならなくなる。

難問の解き方として、難問の本の最初には例が挙げられていますが、その例のようなケースが一体どこに散りばめられているのか、難問初心者にとってはむずかしいことです。
こういうパターンのときは、ここのマスにはこの数字は入らないXYG-WINGなるパターンもあるようですが、難問の例題には載っていないし、これを使わなくとも解けるということでしょうね。

世の中には超マニアックな方々がいらして、難問を6分で解いたとかいうスレッドがあります。
こういう方々は、解き方パターンを駆使して早解きをしているみたい。

早解きなんてできなくても、どんなに時間がかかっても、超難問以外は『理詰め』で解けるようになりたい。

2008年01月16日

またまた数独にはまってしまいました

去年の夏以来、数独(ナンプレ)狂いの私ですが、11月は中だるみの状態でした。
以前の私の解き方では、難問になると解けるものもあるけれど解けないものも出てきて。
それを、もしこの数字が〇〇ならとシミュレーションしてみて無理やり解いていたのです。

この方法はPCで解いた場合使われている手法ですが、これで解くとパズルとしては楽しくない。
ニコリのサイトや難問ナンプレの本には、理詰めで解けますと書いてあり、シミュレーションが理詰めといえるのかどうかわからないけど、たぶん違う...
けど、サイトを検索するとシンプルチェーンなどという呼び名で解き方の方法の一つとして紹介されていたりして。
これは方法なのか、イヤ、違うのか。

悶々としつつ、やる気のなくなっていた私に再び活を入れてしまったのが、ニコリで出している
『数独攻略ガイド』です。
たまたま、本屋で発見し、あら良いものがあるじゃない、とお気楽に購入したのが運のつき。

「もし、仮にある数字を置いてみて、何手先で破綻するからこの数字は違うとかいう考え方は、いっさいする必要はありません。全部理詰めで解けます。」
てなことが、しっかり記載されているではありませんか!

やっぱり、と、ほぞを噛みつつ、攻略ガイドを読み、私の数独の解き方は変化しました。
初級の考え方は、
1.ブロック単位で縦横に一つの数字を追っていき、そのブロックにたった一つしかその数字が入る可能性がないかを探ります。(ここまでは、皆やってますね。)
2.列や行単位である数字を追っていき、その列なり行にたった一つしかその数字が入る可能性がないかを探ります。(この作業とっても大変)
3.セル単位で、今度は消去法ではなく入る可能性のある数字を一つずつ探っていきます。(列や行単位より、意外と数字をはじき出しやすいけれど、間違いやすい)

中級の考え方は、
一つずつの数字を考えるのではなく、二つ以上の数字が入る可能性を考える。

上級に至っては、
ブロック、列・行、セルの盤面をすべて考えに入れて、二つ以上の数字の可能性を考える。

というものでした。
例に出して言っていることはわかるのですが、その局面を導き出すのにはいろいろな数字が現れている実際の数独の中でひらめきが必要です。

この本を読んでから、以前シミュレーションして負けてしまったものをもう一度やってみて解けるようになったものがいくつかありますが、超難問クラスになるとやはり解けるものと解けないものが出現します。

あー、ひらめかないなあ。

追記:現在Amazonではこの『数独攻略ガイド』(2007年10月10日発売)は売り切れ。買った人が多いということでしょうね。

関連記事:
数毒(独)SUDOKU...私の解き方、その1
数毒(独)SUDOKU...私の解き方、その2
数毒(独)SUDOKU...私の解き方、その3
数毒(独)SUDOKU...私の解き方、その4
数毒(独)SUDOKU...私の解き方、その5
SUDOKU
SUDOKU その2

2008年01月09日

リーペリンソース(Lea and Perrins)

リーペリン<br />
焼きそば<br />
最寄りのスーパーで見かけたリーペリンソース。
原作国イギリスとあり、添加物を使用していない材料だったので、あれ意外、と思いながら買ってみました。
初めにリーペリンソースの名前を聞いたのは、実は銀座の薬膳レストラン(星福)での会食のときでした。
その後は、辻調のスクーリングのときにも、河合先生がリーペリンソースを料理に使ったりしていました。
河合先生は、香港で修行をしたので、リーペリンソースも気軽に使っているみたい。

このリーペリンソースの特徴は、タマリンド。
タマリンドの学名は、Tamarindus indica L.。
インディカとあるとおり、インドで見かけたことがあるような気がします。
東南アジアでもタマリンドの大木に、豆科特有のソラマメのような実がたわわになっているのを見たような記憶がありますが、水に浸けただけで豚カツソースのようになるとは知りませんでした。
原産国イギリスはインドを統治していたので、このウスターソースにタマリンドが使われているのでしょうね。

リーペリンソースは、日本産のウスターソースより、さらにサラサラ状態で辛い。
けれど、焼きそばにすると辺り一面香ばしい香りが漂ったし、この胡椒っぽい辛さがなかなかイケます。
通販だとお安いみたいですが、最寄りのスーパーでは400円台でした。
少量の割にずい分高いなという印象ですが、ときには目先が変わっていいですね。

英国ウスター市で作られたということで、ロイヤルウースターのグラタン皿が家にあることを思い出しました。
Worcester の文字を見て、夫は「何でこれをウースターと読むんだ。」
そういえば、イングランドの地名って普通に読めないものが多いですね(ウェールズとスコットランドを除いても)。

2008年01月07日

炮製学の実技

炮製実技1<br />
炮製実技2<br />
炮製学の実技風景の写真です。
お酒やお酢、生姜汁を振りかけて炒めたり。
今回、一番面倒だったのは、ニンニクの汁で炮製するもの。
ニンニク絞り器があれば簡単だったと思うのに、あいにくミキサーぐらいしか用意されていなく、ミキサーでもなかなか細かくならないのを友人が何とか、おろし状態にしました。
厚朴や地黄、当帰を炮製したのですが、生地黄を買ってきて炮製するといろいろ楽しめることを発見しました。
ポリポリ、酒のつまみにもなって、結構イケます。
地黄炭より、やはり炒地黄のほうがおいしいです。

2008年01月04日

猫は穴があったら入りたい

ヴィッキー1<br />
ヴィッキー2<br />
ヴィッキー3<br />
飼い猫でドメイン猫(ドメインに猫の名前をつけてます)のヴィッキーに、12月30日にトンネルを買ってあげました。
夏用のナイロン生地のトンネルは、もう飽きてしまったようで、あまり使われなくなっていました。
果たして使ってくれるのかどうか。

初日こそ匂いを嗅いでいるだけでしたが、翌日からは毎日のように頭から入って横の穴から顔を覗かせています。
明けまして、おめでとう。。。って、イメージです。

猫って、そこに穴があったら入りたいんですよね。
トンネルの入口はカサカサっという音が出るように工夫されていて、猫の興味を引くようになっています。
まるで土管のような形で、モコモコしているから長時間中にいてもラクチンみたい。

<関連サイト>
www.nyanderful.com
www.yvicky.com