かの有名なフランスのエシレ村の醗酵バター、エシレバターを使った石けんです。
この石けんは曰く付き。
夫が東急ハンズに行き、
「エシレの石けんを見たよ」といったのが、始まりです。
「えーっ!!!エシレの石けんなんてあるのお!」
植物由来のバターを石けんに使うことはあっても、生クリームからできた牛乳由来の石けんを作ったことはありませんでしたし、考えもしませんでした。
そんな石けんがあるのなら、インターネットに誰かが載せていない訳がない。
が、調べても調べても、そんな記事はヒットしません。
とうとう、東急ハンズそのものに電話で問い合わせてしまいました。
「お調べしましたが、ございませんでした。」
売場の係の方にも電話を回して問い合わせてくれたのですが、結局そんなものはない、という結論に。
一体、夫は、何を見たのか。。。
本人でなければわからないことなので、見たという売場に行きそれを買って来るように指示したら。。。
エシレバターをシアバターと見間違えていたのでした。
人騒がせな方。
そういう経緯があり、興味を惹かれたので、なければ自分で作ってみよう! と、シンプルにほとんどマルセイユの配合で作りました。
EXVオリーブ油62%、エシレバター10%
パーム油10%、ココナッツ油18%
鹸化率95%
エシレバターは、うちでは不評です。
乳酸菌の香りはするけれど、旨味はやはりよつ葉の醗酵バターの方がある、と夫も私もよつ葉をせっせといただいています。
生クリームに合わせる乳酸菌の種類によって味は変わってくると思いますので、そのうち醗酵バターを作ってためしてみようと思います。
(実は、大地を守る会の47%の生クリームとケフィアヨーグルトを合わせてみようと材料だけは調達していたのですが、振るだけでバターが分離してくるのかしらと懸念して作らずにいたら、料理に使ってしまったのです。)
<参考記事>
エシレバター(echire)
[使用感]
ほとんどマルセイユなので泡立ち良し、醗酵バターを使っているおかげかバター臭さもなし、で使っている最中はなかなかの石けん、という印象でした。
しかし、髪を乾燥していると、何だかゴワゴワしていて髪が硬い。
シンプルなマルセイユの方がずーっと使い心地が良く、エシレを入れたのが『なんだかなあ』という感じです。
石けんとしてはそれほど出来が悪いとは思えませんし、エシレが邪魔になっているというほどではありませんが、積極的に入れる理由が見当たらない、といったところでしょうか。
植物系のバターの中では、個人的にはシアバターが一番好きで、こちらは石けんに積極的に入れたいものです。
だいたい、エシレよりシアバターの方が高価なのでは??
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オレイン酸 |
ステアリン酸 |
リノール酸 |
パルミチン酸 |
ミリスチン酸 |
酪酸 |
バター |
26.7 |
9.2 |
3.6 |
29.0 |
11.1 |
3.6 |
シアバター |
62.3 |
23.8 |
8.0 |
5.0 |
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数字は、バターは『石けん百科』さんのを、シアバターは『マンデイムーン』さんのを拝借しました。
シアバターは意外とオレイン酸の含有量が多いんですね。
脂肪酸組成だけでは、使い心地はわからない部分が多いのですが、この場合は何となく、ははーんとなるのではないでしょうか。